2004-03-01から1ヶ月間の記事一覧

藤堂志津子著『銀の朝、金の午後』

老女3人の友情と日常のエピソードを綴った老春小説。 みんなで犬を飼ったり、老人会の揉め事にほくそえんだり、きっとアタシの何十年後かはこんな感じになりそうかなと思わせる、すんなりと受け入れるにはまだまだ抵抗があるけれど、とってもありそなリアリ…

横山秀夫著『影踏み』

ぐれた弟を道連れに母が無理心中したことから人生が一転し泥棒になった兄、彼の中耳には弟の霊が宿っていた。 著者にはめずらしい泥棒が主人公の事件小説。読みにくさを覚えたし、筋もムリが多い。えっと、横山さんどうした?とちと不安に思う。デビュー以来…

西澤保彦著『黒の貴婦人』

アームチェアデテクティブならぬ、居酒屋探偵タックこと匠千秋シリーズの短編集。 佳作ぞろい。シリーズ物。サザエさんのように十年一日、いつまでたっても「タラちゃんもはやく幼稚園にいきたいですぅ〜」というささやかな夢すら実現できない世界に閉じ込め…

森博嗣著『四季 秋』

超天才真賀田四季の謎をひもとく第三弾。 どこかの書評に、二つのシリーズ物の接点が明かされ、犀川と萌絵カップルのその後が判るとこはファン的には嬉しいけれどもミステリとしてこれってアリなの?みたいなことが書かれていた。まさしく同感。

近藤史恵著『桜姫』

梨園の娘が十数年前の兄の死因に疑問を抱き調べはじめる、自分探しミステリ。 話に絡む戯作・伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)は、あししげく歌舞伎座に通ってた二十代の頃に何度も鑑賞したもので、頭の中に自然と浄瑠璃や台詞が蘇る。歌舞伎なんてもう5…

松尾由美著『銀杏坂』

幽霊の住み付いたアパートで盗難事件が起こり・・・超常現象と刑事事件の融合したトリッキーな連作ミステリ。 ラストにちょっとしたどんでんがえしが仕掛けられているけれど、こういうオチは狙いすぎであまり好きじゃないな・・・。

高田崇史著『QED 坂本龍馬暗殺』

台風で孤立した高知の山村で起こる連続殺人と維新の歴史がリンクして意外な真相が見えてくる…うんちく薬剤師探偵が熱弁をふるうQEDシリーズ最新作。 そ、そーだったのかあ。読み終えたいますぐならば龍馬について語り合えるのに…本シリーズを読むと期せず…

新津きよみ著『担任』

角松直子が臨時教員として採用され担任となった小学四年生のクラスでは1年前に一人の生徒が行方不明になっていた。そして彼女だけに少女の幻が見えはじめ……ホラー・サスペンス。 もしも幽霊か生霊が見えたとして、それも自分にしか見えなかったとしたら、自…

有栖川有栖著『白い兔が逃げる』

臨床犯罪学者火村英生のフィールドワークシリーズの最新短編集。安定した読みごたえだが、いわゆる本格物へのアタシの興味がうせてきたのは食傷したというのもあるが、ジャンル自体がもはやネタぎれぎみだということにも拠るかもしれん。

唯川恵著『刹那に似て切なく』

自殺した娘の無念を晴らすため清掃婦に身をやつすこと3年、ついに男を刺殺し本懐をとげた恭子(43)。強行後の放心状態のところを見ず知らずのユミ(19)に救われて、成り行きで女二人の逃避行をスタートするが…。 気楽に読める覗き見的恋愛小説かと思いきや、…

小池真理子著『雪ひらく』

性愛小説短編集。 性愛っちゅーととなんやエロそうで、あんたそんなのばっか読んでんのかと誤解されそうだけども、そんなエロこたないのよん。まあ、わりかし簡単に寝ちゃう人たちの話ってだけである。本書に家に男を招いて酒肴にいそいそと枝豆を茹でるシー…

藤田香織著『やっぱりだらしな日記+だらしなマンション購入記』

幻冬社HPに連載中の日記と、マンション購入のテンマツをまとめたおもしろ本。著者は書評家。 日記に簡単な読書録が付されている、その読書量が半端じゃない。さすがプロの読書屋は違う。マンションを衝動買いしてしまうマンション購入記は超お薦め! 購入の…

小池真理子著『瑠璃の海』

バス事故で夫を亡くした女と、同じ事故で娘を失った男が邂逅し結びつき、やがて…。 男性性愛作家W氏の某大ヒット作『S楽園』にアタシゃどーも納得いかんと密かに憤っておったが、こちらはさすがに女性視点なのでいちお納得がいきました、ある程度はね。でも…

3月の読書録

はなまるうどん

讃岐饂飩の本場から渋谷へ進出した1杯100円の格安うどん屋はなまるうどん。せこいアタクシめならとっくに試しているだろうとお思いでしょうが実はまだであった。近所にないし、せっかく交通費を払って渋谷くんだりまででたらもちっと渋谷らしいもん食いた…

銀座界隈

春来れどもまだ寒し、ひさしブリ銀座回遊 今朝はぽかぽかと暖かく駅まで早足で歩くと汗ばむ陽気で気持ちいいなあ、春だなあと、だが日差しが陰るや一転、まだまだオレは去っちゃいねーぜと北風ぴーぷー冬将軍さまが逆襲に転じるのだった。あー、さむっ。そん…

吉野屋豚丼ごぼうパワー

金曜日の夕食に吉野家の豚丼を食ったらこれがなかなかヒットであった。味付けは牛丼の基本と同じ砂糖醤油なのだが、具に従来の玉葱にごぼうを加え、このごぼうなかりせば牛丼の牛を豚に替えただけじゃん、それならだんぜん牛のが美味いじゃん、となってしま…