2004-08-15から1日間の記事一覧

大森望・豊崎由美対談集『文学賞メッタ斬り!』

文学書を総なめし、文壇の裏事情を暴露する天下御免の痛快対談集。 文壇の孤児パルコ出版なればこその容赦なさ。「ああ、やっぱりね」と頷いた後に、「えっ!そうなの?」という驚きが。濫読しといてホントによかったなあと思う面白さあり、しまったアタシは…

鷺沢萠著『ビューティフル・ネーム』

日本名(通名)の前川奈緒として中高6年間を過ごした奈蘭が高校で堂々と本名を名乗るチュンス先輩に刺激されて葛藤する中篇「眼鏡越しの空」他3編(未完の原稿含む)。 本書の原稿は未完含めて、通名というものに焦点をあてたもの。己のアイデンティティーに…

市川拓司著『いま、会いにゆきます』

父子家庭に6年前に病死した妻が「6年後の雨の時期に様子をみにくるからね」との約束を守って突然姿を顕した。そして3人のはかなく短い幸せな日々がはじまるが…恋愛ファンタジー。 ネット小説出身の著者による読みやすくてかわいらしいファンタジー。中村獅童…

浅田卓弥著『君の名残を』

友恵、武蔵、志郎の3人の中高校生が源平合戦の時代へタイプスリップし、歴史上の人物して過去を生きる。あまりにも違う死生観に翻弄され反発するが、歴史の中で己の果たす役割をいやおうなしに自覚させられ…。 『四日間の奇跡』でこのミステリーが面白い大賞…

向田邦子著『思い出トランプ』

市井の日々からきりとった風景にひそむ人の弱さと怖さを端的な筆致で描く。直木賞受賞作「花の名前」「犬小屋」「かわうそ」を含む全13編の傑作短編集。 旦那の死に待ちをする妻とか、娘の中に実母に似た女の顔を重ねて嫌気を覚える中年男だとか、それ自体は…

柔ちゃん野村さん金メダルおめでと!

開始早々の金メダルラッシュは景気がよくてよいねー。いつもはそんなにきっちりと見たことがないのだけど今回は時間がある限り見ております。特にTBS(Why?)。 さてまずは柔ちゃん。「最高でも金、最低でも金」に続いてまた明言を残してくれましたね、「田村…