柔ちゃん野村さん金メダルおめでと!


開始早々の金メダルラッシュは景気がよくてよいねー。いつもはそんなにきっちりと見たことがないのだけど今回は時間がある限り見ております。特にTBS(Why?)。
さてまずは柔ちゃん。「最高でも金、最低でも金」に続いてまた明言を残してくれましたね、「田村でも金、谷でも金」。まあ、前回の応用という気がせんでもないですが、いずれにせよオリジナルも柔ちゃん発だもの。優勝決定後、スタンドの谷選手(旦那のほう)が駆け下りてきてフェンス際で「よくやったな」みたいな声をかけ(読唇術です)、それに柔ちゃん(てか、亮子ちゃんですが)が応えている様子も微笑ましくて、素敵。「なんでプライベートな結婚式なんかをTV中継さすねん!?」とアタシをたじろがせたことも、すっかりふきとびました。もっともそんなしらけた気持ちは先日金スマで彼女の人生史をつづったVTRをみたときに完全にふっとんでおりましたが。柔ちゃん、アンタは偉い。優勝インタビューで「応援してくださったみなさんのおかげです」という謙虚な言葉に、「いやいや、そんなことないよー。来る日も来る日も365日練習を続け、みんなが帰ったあとも一人道場に居残って筋トレをしていたのは誰あろうアナタ自身じゃん。毎朝ランニングしたのもアナタ。息をあげて砂浜を走っている間に、アタシはなーんにもしてなかった。寝たいだけ寝て、見たいテレビも見たくないテレビもだらだら見てお菓子を食べていただけだよ。怪我をして痛かったのもアナタの痛み。アタシは4年に一度だけ気まぐれにアナタに注目して『柔ちゃんなら当然、金だよね?』などと無責任な言動をしている。そして8年前に銀メダルになったときに、「やっぱ日本人はハングリー精神が足りないんだよ」なんてふとどきなことをそっと思っていた愚者なの。ごめんね」とひれふしたい気持ちになっちゃいました。もしも銀だったら「皆さんも心からおめでとうと言ってくれないので」。やっぱそういうプレッシャーがすごいんだろうね。でもね銀だってめちゃくちゃすごいんだよ。アタシは君が金でも銀でも銅でも、なにも取れなくてもスゴイと思います。
そして野村選手。彼も予選から息をつめてきっちりとみさせてもらいました。精悍で野武士のようなイイ益荒男顔をしているなあとうっとりしながら。あ、すみません邪道で。でもでもかっこいいよね。奥さんいるけど、これもまたかわいい方で優勝したときに泣いてたよね。ノムさんは決勝まではオール1本勝ちで体力はばっちり。準決勝だっけ17秒くらいで決めちゃったのは、ふっと目を離した隙に終わっているんだもの、驚きでした。優勝も1本で決めたいんだなという意気込みが画面からびしびしと伝わってきて、ああ、アタシも決めさせたあげたかったなとは思うけど仕方ない。君がずっと優勢だったのはドシロオトのアタシがみててもよくわかったもん。すごかった。死力をつくしてヘロヘロになって、そしてものすごく長かったであろう5分が終わったとき、アナタの両こぶしが強く上へ突き上げられた瞬間に、アタシもうるり。ずっと胸の前で握り締めてこわばりかけた両手を強く振っておりました(いえ、ほぐしていたわけでは…)。
柔道ってこうして姿勢を正してじっくりとみているとかなりおもしろいものなのだね。技ありと有効の違いなんて見ててぜんぜんわかんないし、ちょっと攻めの手を休めていると「積極的な攻めがみられない」なんてことですぐに指導なんてもんが入ったりして、それがポイントになったりするけれど。
オリンピックは楽しい。選手と一緒に息をつめ、一緒に興奮したり、じだんだしたりしよう。でも金メダルもその栄光もすべては選手(と日ごろの支援者たち)のもの、にわか応援団はそのおこぼれを頂戴しているにすぎません。ところであの羽織袴に日の丸鉢巻と扇の応援ってのは、そろそろ廃れてもよいのではと思うのだが…。