齋藤綾子著『欠陥住宅物語』

一念発起して購入した中古住宅が欠陥だったら? 官能小説家齋藤綾子が住宅販売会社相手に徹底抗戦する、実録エッセイ(私小説かな?)。
欠陥住宅との闘争譚を期待したのに、半分以上を費やして書かれているのは齋藤女史のセックス遍歴。過剰な下ネタ比喩や、いきなりエロ本化し、えんえんとそのままエロ路線を踏襲し続けるのはなぜ!? 欠陥住宅については「買う前に建築家にみてもらえ!」ぐらいしか参考にならず。読み始めは、安野モヨコハッピーマニアに類似した、疾走感・軽薄感&才気にちょっとあてられて喜んだのだが、どれほど才気があろうとも肌にあわず。齋藤綾子、もう読むことはないでしょう。