中島京子著『さようなら、コタツ』

ライター時代に著者が取材で訪れたざまざまな部屋たち、そこからヒントを得た、こんな部屋の中にはこんなそれぞれのドラマがあるかも…という短編集。
表題作「さようなら、こたつ」は、引越して古い家具を捨てて窓からこたつを見送る36歳独身女性のお話。男性関係に消極的だった不器用な自分にさよならをするためのリセット作業。そして、はじめて男の人が部屋を訪れるというときの、わくわくと、どたばたと、準備しすぎちゃって時間をもてあましちゃうとこ。かわゆし。んで、かなり共感。
窓の明かりのひとつひとつにいろんな物語があるんだねー。珠玉の短編集でした。
ところでこれが掲載されてたのはマガジンハウス社のウフって雑誌だそうですが、そんなのあるんだ。初耳だよ〜ん。