グインサーガなど


全100巻、最終巻『豹頭の花嫁』で完結するはずだった栗本薫の『グイン・サーガ』、100巻を目前にして(ってもう出てる?)どうやら全200巻になる予定と著者が表明したそうで。ううむ、まだ半分なのか。40巻ぐらいまでは買っていて70巻ぐらいまでは本屋で斜め読みし、最近は裏表紙のあらすじと著者あとがきだけをチェックしておりましたが、そーですか、200巻ですか…。
こちらが2月に刊行された99巻『ルードの恩讐』ルードの恩讐―グイン・サーガ〈99〉 (ハヤカワ文庫JA)
途中で挫折するのは本位ではないが、もはや意地で読み続けるというほどの根性もなし。そのようにしてはからずも挫折してしまったシリーズといえば『ペリー・ローダン』もの反ホムンクの強襲―宇宙英雄ローダン・シリーズ 309 (ハヤカワ文庫SF)。翻訳は今300巻ちょいまで到達したが、本国ドイツでは1000巻だとか2000巻だとか、もーよくわからん世界に行っているようで、あぼーんもやむなし。アタシの好きなグッキーもタコ・カクタもアトランもトーラもとっくに死んだらしいと聞いている。そういやブリーは? そこだけが気になるところ。いずれどっかのサイトに答えがあるだろう、あとでちょっくら調べてみよう。見た目がキュウリで精密機械を作るのを得意とする異星人の登場に頑なだった頃のアタシが「ちっ日本を揶揄ってやがるのだな、ちくしょ、ドイツは同盟国だったのに」と嘆いたりしたのも、もはや遠い昔の話です。
さてグインに話を戻すと、イラストが途中から天野喜孝さんに変わったあたりから、ぐいーんと作品世界も天野的耽美傾向が強まったように思います。もっとも遅かれはやから著者の好みからいって、そういうふうに偏向していくのはやむなしなのでしょうが、加速装置がついたかなと。それまではよくえいば重厚、悪く言えば古臭い感じの加藤直之さんでしたから。
天野さんといえば菊池秀行著『吸血ハンターD』D-白魔山(上) ―吸血鬼ハンター(17) (ソノラマ文庫)、作風に素晴らしくマッチしていました。
田中芳樹著『創竜伝創竜伝(1) 超能力四兄弟 (講談社ノベルス)もノベル版は天野さんが担当され、文庫版がCLAMP。本編は小早川奈津子がただの化け物になってからいまいちノレなくなってしまったけど、ノベルと文庫の両方を揃えたくなる。イラストの力って侮れません。
いのまたむつみのイラストにだまされて読み始めたシリーズ本も結構挫折してます。
ぱっと思い出すのが『風の大陸風の大陸〈第26部〉聖都 (富士見ファンタジア文庫)と『宇宙皇子(うつのみこ)』。どっちもあのイラストなかりせば、でした。