2005-03-20から1日間の記事一覧

荻原浩著『明日の記憶』

若年性アルツハイマーの宣告をうけた49歳広告代理店部長、せめて来年のひとり娘の結婚式までは内密にと思うが少しずつ自分の頭が自分のものでなくなっていく恐怖、孤独と不安を一人称で掘り下げた問題小説。 彼がアルツハイマーを自覚する冒頭のシーン、企画…

中野翠著『ここに幸あり』

本書はサンデー毎日の連載を1年分収録した2004年度版、彼女の鋭い感覚で摘み取った昨年のエッセンスがぎゅぎゅぎゅっと詰まっている。本、映画、人、ファッションから市井の出来事や社会問題まで、その凝縮度と中野アンテナの感度には脱帽。リアルタイムで話…