2004-04-09から1日間の記事一覧

ミステリアンソロジーから西澤保彦著『奈津子孤島に囚われ』

バイセクシャルで耽美官能小説家森奈津子嬢、酔わされて女に押し倒され犯される〜と覚悟(あるいは期待)して暗転、気づいたら孤島の虜になっていた。でもここなら落ち着いてエロ小説が書けるわね。孤島をユリ島と命名し、執筆の合間に隣島のアニキ島(これ…

山田宗樹著『黒い春』

咳とともに黒い粉を噴出し悶死する致死率100%の伝染病が流行りだし…感染パニック小説。 夕方からなにげに手をつけたら、あらいけません。明日は早起きしないといけないというのも忘れて一気に読んでしまった。感染症に立ち向かう研究スタッフの姿がとても人…

竹本健治著『闇の中の赤い馬』

ミッションスクールで起った僧侶怪死の謎を寮生たちが探偵する。 蔦のはう古式騒然としたレンガ造りの寮が舞台で、男女とわずマドンナと慕われる美形少年がでてきたりして、いやん風と木の詩かしらんと、ツボをつかれていろんな意味で楽しゅうございました。

宮部みゆき著『誰か』

大企業の会長の末娘と結婚したマスオさん、社長(義父)の個人運転手の回顧録を編集するよう要請され…。 表紙の絵の通りにほのぼのとした展開だなあと悠長にかまえていたら、あらま。穏やかそうな人の裏にものぞいてはいけない部分というのはあるものだっち…