本日のよろこびごと。(984)


クズ男と コミュ障女の 恋の魔法(喜) 
連ドラ初回を見まくってきたものの、残念ながら今のところどれもいまいちハマらず。いいところはあっても引きが弱い。「デート」はあんなに面白かったのに…という気分で古沢節が恋しくなって今日は映画「エイプリルフールズ」を見てきました。よってそっちの感想を。「倫太郎」は録画したので明日にでも。

  • 「エイプリルフールズ」

やっぱ面白れぇ〜。素直に笑えて、心が暖かくなって。
「デート」との共通点は、クズ男(松坂桃李)とコミュ障女(戸田恵梨香)の“恋もどき”を描いているところ。違う点は登場人物が多すぎてやや雑然としているところ。とはいえ、引くほどクズな展開をしていたのが一瞬で感動的になる脚本のキレは健在で、ドミノ返しの見事さにはもう翻弄されまくりっす。
本作は、一見全く関係のない小さな事件があちこちで起こり、それが最後にパッチワークのように一つの絵を形作る構成で、伏線の数がはんぱない。それらが見事に回収されて、気づいて「おっ」とか「やっぱり」など小さな喜びどころはとても多くて、1回見ただけでは拾いきれないかも。
ただまあ「デート」ほどどっぷり浸ってドーンと感動することほどではなくて、じんわりほんのり小さな幸せてんこ盛りみたいな感じではありました。そりゃあ全10話かけて丁寧に掘り下げたようにはいかんわな。主幹がフジテレビだったら、良くも悪くもお祭り映画的に浮ついてるし。
そうお祭り映画。だからキャストがすごく多くて、みんな名も一家言もありそげな役者揃いだ。そんな彼らをきちんと捌き、キャラ立ちさせて見せ場を持たせた料理人の腕がすごけりゃ、応える素材のポテンシャルもしかり。
主演二人はもちろんのこと、あえて脇から挙げるならタクシー運転手・滝藤賢一。彼がでてくるところにはすべて笑いあり感動あり。かっこよかったのはCA・菜々緒(超スタイルでふっきれたギャグ芝居をかます潔さ含め)と、店員・ユースケ・サンタマリア(一か所ほんの一瞬だけど「おおっ!」)。ニンマリさせてくれたのが窪田正孝と矢野聖人(二人の本筋に絡まない絡みが最高(笑))。監督が「リーガルハイ」撮った人なので小池栄子の疑似カメオ的出演もあったり。ああ、全部挙げたいけれどこのぐらいで。見たらわかるし、見てほしいもん。