本日のよろこびごと。(892)

号外ふう映画チラシも凝ってるね!


"さんきんこうたい" 言葉のリズムも なんかいい(喜)
また映画をみてきたんでその感想〜♪

主演は佐々木蔵之介。くらのすけ、いいわぁ…ってか、こんなにもよかったんだ!ってね。見る前に「え、くらのすけが主演? マジか?」と侮ったアタシはホントに見る目がない。
殺伐とした状況の中でも、この平和なおっさんが真ん中にいるとなんかほっとするというか、まさに愛すべきお殿さまというか。馬面のくせに、ときどきみせる男らしさにキュンキュンキュ〜ン♪ 和装で男ぶりがぐんとアップして、殺陣もキマッテいるし、“わりと好き”から“かなり好き”に昇格。もう「え、くらのすけが主演?」なんて言わない。「くらのすけが主演なら見に行こう!」って言います。
でもくらのすけばかりじゃない、他の出演者もみーんないい。はまってた。
全方向からのむちゃぶりにこたえる西村雅彦、頼もしい筋肉バカを颯爽と演じた寺脇康文、沈着な二枚目が意外と素敵な上地雄輔、小兵ながらも凛々しい知念侑李、顔とたたずまいでおかしみを醸し出す榎本時生と六角精児、汚れても凛としていた深田恭子、うさんくさいのに頼りになりそな伊藤剛志。以上が味方側ね。敵方も、もう挙げてたらきりがなくなるのでもはやこれまでに*1
ストーリーもおもしろかった。めちゃくちゃなんだけども、まじめに作ってあるとこがいい。ウソでもウソをうまくみせてくれたら、つじつまがどーとかそーいうのをほじくりたくならないのだ。悪役はちゃんとワルそーで、ちゃんと懲らされちゃう痛快な流れの心地よさもあり、「うん、そうそうこれこれ、これこそが日本活動写真だよってね」ってね。松竹、いい仕事したと褒めてつかわす(笑)
監督は本木克英、脚本は土橋章宏。この名前は記憶しとこう。見せるべきところ、省略していいところの割り切りのよさが、超好みで、見ながら「うまいっ!」って何度かうならされました。
派手な役者がいなくてもお祭りムービーっぽい、明るく楽しく笑えてハッピーになれる痛快時代劇。殺陣もばっちり。もうね、松竹はこれを毎年の正月映画にすべきだと思います。『湯長谷藩顛末記〜超○○』シリーズとして。
最後に少し耳に苦い話も。
この映画は決して思想的な押し付けとか説教とかをするようなたぐいのもんじゃない。だけれども、湯長谷藩福島県いわき市にあることを念頭に置いて、上様から賜った以下の言葉が何とも意味深くて…しんみり。
「いい土じゃ、この土を汚すでないぞ」

*1:といいたいけど一つだけ。和田聰宏が「妻はくノ一」とほぼ同じ立場的な忍び役ででてきて「おっ! 川村様?!」と。変わらぬ薄情な目つきにゾクゾクしました(笑)