本日のよろこびごと。(882)


BORDERと MOZUと清張 ぶつけるな!(喜)
視聴者層がかぶりそうなドラマを裏に編制するのはやめてほしいよねぇ。木曜9時は悩みに悩みましたよ。という愚痴を前置きに、ドラマ初回の感想〜♪

  • 『BORDER』

タイトルはあの世とこの世の狭間を意味し、主人公の石川(小栗旬)は殉職しかけ脳に薬莢がはいったまま生死の狭間という立ち位置にいる刑事。殺害された被害者が見え、かつ、話もできる。
初めて幽霊を見たときの石川の、おびえるでもなく淡々としたリアクションのおかげでスッと世界観にはいりこめたように思う。
被害者の口から犯人の名が語られても証拠がなければ即逮捕できるわけでにいかないのは歯がゆいが、どうしようもない場合は裏技も辞さない。そんな陰のある役に小栗旬が意外なほどよくはまっていた。あの目の暗さは、まさにボーダーの深遠を見てしまった人のもの。あの自制のきいた語り口調も。繊細な芝居がうまく開花してる感じです。
石川をライバル視している同僚・立花(青木崇高)の存在。嫌味を言って敵意むき出している饒舌なパートはうっとうしかったが、喫茶店で少年の母親と対峙している石川の横で自負心を押し隠して神妙にしつつ、でも顔面に異様な存在感をきらめかせていたのが、なんともおかしい味があった。こういう相棒配置の巧妙さがドラマを引き立てる。
脚本もオチにひねりがきいてて「やるなー!(喜)」。よって継続視聴決定。

いやはや相当濃かったっすね(笑)
ナニワ金融道』を期待してみたらまんまと期待にそぐわずの感。怪しいコンサルタント社長役で小林薫が登場したのでさらににんまり。
「老けたなぁ…金子社長が鬼籍に入り帝国金融が解散して20年後ぐらいなのかな。苦労なさったのね」
などと勝手に設定追加して、灰原の不在に喪失感を覚えるという事態にも。
ま、それはおいといて。
尾野真千子はどえらい器のでかい女優さんだとしみじみ思う。うさんくさい裏稼業の男たちに囲まれてもひ弱過ぎない堂々たる立ち姿。小柄なのにね。借金を何度帳消しにしても返済義務が戻ってくる理不尽さにめげないところ、眼つきがきりっとしているところ、ドスの利いた地声などが要求される役に見事はまってました。それでいてちゃんとかわいさもある。賢い立ち回りができたとしてもそうしない義理堅いおバカさも彼女ならアリだと思わせてくれた。
にしても、極楽島みたいなとこは本当にあるのだろうかしらん? どエロだなぁ…月9なのに(笑)

  • 『ホワイト・ラボ』

オサレすぎるラボのセットとか、北村一輝の役作りとか、凝りすぎに飽きて途中リタイア。