本日のよろこびごと。(846)


もこみちロボ オリーブさされて よく動く(喜)
連ドラ初回の感想〜♪

手術室という密室でなにが?で興味をあおったバチスタ当初に比べ、碧翠院へ訪ねてきた医師の失踪という事件は発端としてかなり地味だ。もちろんそこから医院と経営者一族の秘密、終末医療の問題などが浮き彫りにされていくのだろうが、とってつけたような爆発事故でジェネラルを登場させたりしてるところから、地味さを製作サイドが自覚してるんだなということが先に浮き彫りになってしまったかも。もはやシリーズキャラと、白鳥&グッチーの掛け合いを楽しむだけのドラマなのだろうか。

  • 『僕のいた時間』

ALSに侵された若者の最期を追う難病ものといえば『1リットルの涙』。アレがあまりにも良作すぎたので、つい比べて見てしまう。
暖かな家族に守られた『1リットル』の少女と違い、こちらの青年の環境はだいぶシビアだ。就職氷河期、同級生の自殺、家族からの無関心、身勝手な友人、さらに恋人の母の「(娘が付き合う相手は)健康で元気なら誰でもいい」という言葉の伏線にも、「うわわ、なにもそこまで最初から追い込まなくても!」とビビった。とにかく彼の周りにもう少し味方がいてもいいのにと。だからこそ今後はよけいに唯一甘えられる彼女の存在が彼の中で比重をましてゆくのだろうが、その信頼関係さえ目つきの悪い先輩(斉藤工)に惑乱されそうな予兆があって。難病でただでさえ救いがない、そのうえに視聴をためらわせる負の要素を乗っけまくるってどうなんだろーね。三浦春馬多部未華子はとてもいいのになぁ。
病気の進行とともに人間関係が少しずついいほうへ変化していくのだとしたら、アタシは世間体しか考えていないように息子と距離を置く父親(小市慢太郎)に期待したい。不器用なだけで心はあたたかいはずだ、小市さんだし、大病院の院長だし、息子を全力でケア&サポートしてくれるのではなかろうか。だがしかし、この期待さえも裏切られたら…ああっ、視聴意欲がさらに、ひー。
三浦と多部の出会いから恋へと発展していく過程はとても可愛らしくてキュンキュンさせてもらえたし、もうこのまま普通の恋愛ものにしてもいんじゃないかしらん。でもそうならない現実(ってドラマだが)がツラいツラすぎる。どないしよ。

  • 『緊急取調室』

なんか惜しいなー。役者も演出も悪くないのに、踏み込みが何歩も足りない感じ。せっかく初回ゲストに今乗っている高嶋政伸という役者を迎えたのなら、2時間かけて被疑者vs取調官の丁々発止の頭脳戦で視聴者をゾクゾクさせてほしかった。後半、あっさりしすぎだよー、前半は良かったのにね。「僕がやったのに知らない人が逮捕されて申し訳なくて」からの「僕はだ〜れだ。教えなーい」のくだりでワクワクさせておきながら、彼の正体が明かされるところの端折った感はかなり残念。まあ一番残念なのはラストの追い込みに使った技がオンナの○だってとこ。高嶋のキャラをもっと掘りこめば『相棒』における朝倉的ポジションにも持っていけたろう。
天海祐希以外の取調官のメンツ(田中哲司小日向文世・でんでん・大杉蓮)も最初は「おっ、やるな」と思ったが、癖のあるのを揃えすぎて逆に面白みに欠けたかも。清涼剤的にお茶くみでもいいからハズしに若い女が一人ほしい。
若い女のかわりにハズしを受け持つのが速水もこみち鈴木浩介だが、このコンビが意外なことにすごくいい。チャラくてゲスい捜一のこいつらがでてくると話が動いて面白くなる。楽しい。ただ彼らの尺が長すぎるとそれによって軸がぶれ、取調室の緊迫感が損なわれるのは痛し痒し。
期待してたより浅いドラマだったので点数がちと辛くなってしまった。骨のある俳優を揃えたテレ朝の刑事ものなのでキャラが立てば尻上がりによくなる可能性あり。今後に期待。