本日のよろこびごと。(699)


昭和って いい時代だったの 懐古でなくて?(喜)
週末のドラマの感想をまとめて〜♪

現代のシェフ(玉森裕太)が戦国時代へタイムスリップして信長のシェフになるという壮大な物語を、狭い世界感にギュッと矮小化させたB級作品。こーいうの嫌いじゃないわぁ。
蛇足どころか必要な足すらももぎ、拙速に話が進む痛快さ。まっとうなドラマならまず現代におけるシェフの姿や人間関係を描写してタイムスリップして驚天動地なところを男装の娘(志田未来)に救われるまでで1話、秀吉(ゴリ)や信長(及川光博)との邂逅に1話、信長の現料理頭(きたろう)とアイアンシェフ対決で1話、ポルトガル人宣教師(ダニエル・カール)へ料理を振舞い感動させて1話、以上4話程度の尺をとりそうなもんだ。それを1話にてんこ盛りしていたという。そういや、現代から一緒にタイムスリップしたと思しき仲間(酒井敏也)も瞬殺されて、かなりもったいない使い方だなと思ったけれど、酒井さんは後から再登場するのかしらん?
どーでもいい感じにバカバカしくて面白かった。ホント23時代って自由だね。玉森君好きです。

原作は未読。以前バラエティ番組で10分(?)でわかる名作とかいう企画で解説されたのを見た覚えはあるが、犯人は記憶にない。ゆえにいちおうミステリーとしても楽しめそう。
でもま、話の筋はどーでもいいのかもしんない。斉藤工市原隼人林遣都の三兄弟がとにかく眼福なんだもの。はぁ〜っ、もう顔を見てるだけでたまんないんね。ゴシックホラー仕立てでさらにイケメン度アップだし。イチオシは3男(林遣都)ゆえ、彼が犯人じゃなけりゃそれでいい。

  • 『とんび』

すごくよかった。秀作からの傑作の予感。名作を作るぜの気概がビンビンと伝わってきて、さすがやれば出来る子TBSドラマ班。『dinner』とザッピングするつもりが、そんな余裕は全然ありませんでした。
演出がよけりゃ、役者も全部いい。
安男の内野聖陽の熱演はいつも通りの太鼓判(ときどき柳沢慎吾にみえたけど(笑))、妻・美佐子の常盤貴子も「えっ、彼女ってこんなに可愛くてこんなにきれいで、暖かい感じだったっけ?!」の大化け、安男を取り囲む人々もみんな秀逸。柄本明野村宏伸麻生祐未らの作り出す何とも言えない温かさ。貧乏だし乱暴だしガサツだし、でも多幸感にあふれていた。昭和ってこんなにいい時代だったんだっけ? ねぇ、ねぇ、マジで昭和ってこんなにいい時代だったんだっけ? 
美佐子は「幸せです」と何度も口にする。そのたびにキュンキュンしちゃう安男とアタシ。些細なことからケンカして、謝った安男に対して、謝らない美佐子。
安男「俺は謝ったのに、なんで謝らないの?」
美佐子「私、安さんに甘えてるんだと思います。安さんなら謝らなくても許してくれるだろうなって。私、きっとものすごく幸せなんです」
くーっ。きゅんきゅん。でもその直後に、ううっ。
そんでもって、子役の芝居が泣かせるんだよぉおおおー。安男が外へ煙草を買いに出たすきに、一人寝から目覚めた旭。父を探し回るも、台所にもトイレにも居ない。ここにも、居ない。狭いアパートの室内はすぐに探し尽くす。ここにも…お母さんがいなくなって、お父さんも…? 噴出する焦りと孤独と恐怖、感情が炸裂して暴発する。泣きじゃくる旭。そこへ外階段を昇る足音が響く。あの特徴ある足音は、
「お父さんっ!」
ああ、やばい、何度キュンキュンさせたら気が済むんだ。ちくしょお、泣けたーっ!