本日のよろこびごと。(695)


馴染みなさ 補う女優の 好感度(喜)
大河ドラマが始まりましたね〜。
過去5回の大河は、
篤姫』:ひさびさに全部みて「宮崎あおい、うめぇ〜」と感心
天地人』『江』:ハマる気配なくほぼ未見で過ぎ去る
龍馬伝』『平清盛』:初回絶賛し前のめりになったわりに中盤からの陰湿な展開にリタイア
という流れ。さて今年はどうなることやら。という前置きで今日は『八重の桜』初回の感想を書きます。あ、同日放送の『ATARU』SPはなんか大々的な映画の宣伝みたいでイマイチだったねぇ。堀北真希ちゃん、あんだけかいっ!?っていう(笑)

山本八重さん? ふむ、描かれる主人公には馴染みがないが、きっと綾瀬はるかならば魅力的になるはずという女優のポテンシャルに期待して、「ジャンヌ・ダルク」+「アニーよ銃をとれ」的美しき英雄譚を見るべく視聴開始。そしてとりあえず初回は裏切られなかったんじゃなかろうか。
まずよかったのは、見やすさ*1。視聴中、不快感や気持ち悪さ、「んっ?」とひっかかる違和感がないところ。正統派な演出と仕上がり。さらに大河らしいスケール感もあって好感を持てました。まあ、裏を返せば最近の大河は「んっ?」と引っかかる部分がいかに多かったかって話だけども…。
冒頭、簡素な和装でスペンサー銃を携えた女傑の勇猛果敢さはもう文句なく、
「か、かっけーっ!(喜)」
銃を撃つ=人を殺めるということ、それに関して是非はあろうが時代ゆえである。ともかくアタシはここだけでハートをギュンとワシづかまれましたよ。
ただし初回の綾瀬はそこだけ。あとは幼少時を描くため子役になってしまうのだが。とはいえ、この子役がかなりいい。のびやかさ、笑顔のおおらかさが、会津の空の色と映じあって、とても清々しい。この幼女が長じて綾瀬はるかに繋がることがすんなり腑に落ちる。容姿が似てる似てないではなく、纏う空気感が同じなのだ。だからいい。
幼い八重の行動範囲は狭い。ゆえにこの段階において話の軸を、兄・山本覚馬西島秀俊)が請け負う。彼の江戸への上京によって幕末の偉人らが次々と顔見世をしていく流れ。ウマい。展開が速いっ。ペリー来航、港へ疾駆する志士ら、
「黒船に乗ってやる!」
と息巻く血気盛んな吉田松陰小栗旬)のさまに、『龍馬伝』の面白かった初期を思い出す。画面に今回は登場しないけどきっと龍馬も同じ様に…などと夢想。この大河でも龍馬は登場するんだろうか。役者は誰が?というお楽しみも沸きいづる。
うん、いいね、なんだい、わくわくさせてくれるじゃないの。
開国、明治維新へ向けて、この先の日本には激動と困難が待ち受けている。八重のいる会津藩にはあの白虎隊の悲劇も。そういえば、冒頭で銃を持つ八重と行動を共にしていたのは少年兵ではなかったか。意志を全うするため、あるいは大義のために意思を曲げ、志半ばで多くが命を散らす幕末において、主人公がきちんと明治まで生き延び、大義を果たせたのだという保証付きなのは本当に有り難く頼もしいことだ。
演出も脚本もてらいなく実直なつくりを続けてくれれば、きっといろんな意味で安心して楽しめる大河になりそうだなぁ。と、ホッと胸をなでおろす。子役も西島もよかったけども、やっぱり早く綾瀬はるかが見たいんだよなぁ〜、と少し焦れつつ初回視聴終了。

*1:「見やすさ」が指すものは、コーンスターチがどうのこうのという、どこかの知事が指摘したような映像的部分に関してのみではありません。