本日のよろこびごと。(643)


壮大な 無駄遣いなのか 贅沢か(喜)
連ドラ初回の感想〜♪

退屈だ。映画的。役者、間、いろいろと贅沢だ。雑音の多さが気になる、雰囲気は良い、日常感の羅列、やっと宮崎あおい。投じられるメルヘンによる波紋。
などなど、雑念が脳内で増殖し続けてあまりドラマに集中できない2時間ちょい。「面白いと思わないとバカだと思われそう」な是枝映画監督による踏み絵なのだと解釈して、己の中で消化しようと必死になっていた自分。だけど最後まで面白いと思えなかった。いつ面白くなるんだろうと思って見続けた。
終盤で西田敏行がでてきて救われたなぁ。淡々としたセリフのやりとりを淡々と描く。同じ演出でも西田氏が入っただけで画面の求心力が変わる。立体感が出る感じになるのだね。だったら最初からずっとだしてくれよぉ(笑)
期待してたぶん余計にがっかり。でもたぶん自分の期待が的外れだったんだと思う。『結婚しない男』とかそーいうのを待っていたら、そりゃあそもそも違うでしょう、是枝監督だもの。
カレーを食べたいときのお寿司がちょっと違うと感じるように、期待と違うものがでてきたときの感情は複雑だ。でもオイシイモノはオイシイし、良いものは良い。これは良質なドラマなのだと思う。キャストと同じテンポで同じ時間(生活感)を共有しながら3か月かけてゆっくりクーナというUMAを見つけることができたとき(あるいはできなかったとしても)、ありきたりのドラマではたどり着けない満足感を得られるような気がするし、見続けると癖になりそうだ。完走したらもう普通のドラマじゃ満足できなくなると思う。
というのがたどり着いた解釈。
だけれども、
「ドラマにする必要あるの? 映画でいいんじゃないの?」⇔「こういうドラマがあってもいい」
二つの感情が頭の中でいまだ戦いを続けている。あるいは、このキャスト&スタッフの布陣は「贅沢」なのか「無駄使い」なのかという戦いが。
クスッと笑えて癒されるはずのドラマで、逆に少し疲れてしまった。