本日のよろこびごと。(631)

問題のザル


Gだろうと Kだろうと Gobuの魂(喜)
今日もしょーもない話です。

  • Gの悲劇

取っ手つきザルは台所のシンクに立って手が届く範囲、風通しのわりとよい食器棚横にS字フックでつりさげてあります(写真参照)。ゆであがったパスタの水切りをしようとそのザルに手を伸ばしたときに悲劇は発生しました。
ザルを手にした際には気づかず、シンク上で右手にザル、左手にパスタの鍋をホールドした瞬間、アタシのぼんくらな目は捕捉したのです、ザルの中央に黒い異物を。しかもそいつは、
「う、動いてる…虫っ!? G−−−−っ!?」
ひーひーがしゃがしゃぎゃーぎゃーぎゃー。
傍目を気にする必要がないからこその大騒ぎ、放り投げられシンクへ落下するザル、オンナの悲鳴、ステンレス同士の激しく衝突する音、荒い息遣い、その影が1センチぐらいと比較的小さ目だったから熱湯入り鍋はかろうじてキープできたものの…はぁはぁはぁはぁ。
「ああ怖いーっ!」
肩で息をしながらも鍋を安全な場所へおろし、シンクの中を伺う。やつはどこだ。心臓バクバク。
「い、居ない。どこ〜?(泣)…こ、ここかっ?」
そのときたまたま排水口のゴムの水切蓋が外されシンクの片隅へとよけられていた。隠れられる場所といえばそこしかない、その下に居る公算は高い。どうする。武器は…なにか、ああ、鍋の熱湯…やるのか、やらないのか、やらねばやられる。
はい、というわけで熱湯を掛けました。すみません、残酷で。焦って何本かパスタも犠牲にしながら、
「はあ、はあ、はあ」
流しに熱湯を流す。わずかこれだけの作業にも激しい動機と息切れ。心臓が痛い、し、死んじゃう…アタシが。
少し息を整えましょう。深呼吸。なんとか落ち着きを取り戻しゴムのフタをそっと持ち上げる。そこに見たものは、
「あ、あんたっ!」
そこにあったものは、ゆであがったコオロギ。しかもまだ小さい…。
「GじゃなかったのねKだったのね。ごめんね〜K(涙)」
ってか、なんであんなところにあがってきてたのよ。風に飛ばされてきたの?
GもKもどちらも虫に変わりない。なのにKだというだけでこのものすごい罪悪感。あんたなら助けたのに。人間はなぜここまで利己的に区別してしまうのでしょうか。でもしょーがないよね、と思ってしまった夏の夕暮れ。