本日のよろこびごと。(485)


クズさゆえ 主役食っちゃう 脇役どもよ(喜)
今日はアニメ映画『借りぐらしのアリエッティ』地上波初放送と、『専業主婦探偵』最終回がかぶっちゃってんだよねぇ。困ったなぁ。とりあえず10時まではアリエッティを見るけれど、そのあとはアリエッティの面白さ次第だな。
さて今日の話題は
「今期のドラマのクズたち」
愛すべきクズによって大いに盛り上がった秋ドラマ。もう終わったのも、もうすぐ終わっちゃうのもあるし、その中からクズ2傑を発表します。

前半の怒涛のクズっぷりったらなかったもんね、えっ、そこまでクズなのかよっ、ええっ、そのうえさらにクズを、さすがにもうねーだろ、げ、ま、またかよーっ! など畳み掛けるクズ攻撃。『踊るさんま御殿』の「お父さんがクズだなぁと思った瞬間」に投稿された中から、リアルすぎてボツになったネタを集めた集大成のような、ある種のリアリティを持ったクズ男。
でも阿須田恵一はクズだけど人間として根本的なところは腐っていない。子供たちを大切に思う気持ちもあるし、家長としての自覚も遅まきながら生まれ、最近では余裕をかましてミタの真似をしてみせたりとおちゃめな一面もみせる。楽なほうへ流されやすいだけの、愛すべきクズ男をスマートに演じきった長谷川博巳に拍手!

  • 1位 『DOCTORS』“スグルちゃん”こと森山卓(高嶋政伸

ミタのクズ父と正反対に、こちらはリアリティのないクズ。バカでガキで、でも腕だけは悪くない(?)外科医。「こんなやついねーよ!」と突っ込みながら楽しむタイプ。
わがまま、傲慢、独善的、子供のようにスネる、怒る、発作的に『うーうーうー』と唸って、あげく柱にゴーン(自爆)。オバ院長(野際陽子)に『スグルちゃん、だいじょうぶよっ、あなたはイイ子よおぉー!』と慰めてもらうところまででワンセット。言動は嫌味に満ちたゲス野郎だが、ゲスさが甘くて無邪気で憎めない。そして、こいつも芯は腐っちゃおらんのだ。
風雲児・相良浩介(沢村一樹)にいいように操られ、不本意ながらも結果的に良い選択をしてしまう。手のひらで転がされていることに後で気づいて悔しくてたまらない。地団太を踏むと言ったら、本当に踏む、泣いて唸って柱にゴーン。そんな聡さとバカさの加減が最高だ。たまたま良いことをして褒められる。へー、俺ってすごくねぇ? いい気分になって次は意識的にちょっとイイ人らしく振舞うととたんに失敗、空回りのあげくに墓穴を掘る。ざまーねぇ。
最終回では医者としてのモラルを超えた超ブラックなジョークを吐き、ベルク・カッツェ*1のごとき高笑いをかまして不変のクズぶりをみせつけつつも、“大っ嫌い!”な相良と生体肝移植を成功させるため、ファミレスのソファに“大っ嫌い!”な相良と横並びに座しパフェをつつくようなマネまでしぶしぶする。ふふっ、かわいなぁ〜。
成長しても変わらずガキっぽさはなくさないでほしい永遠のスネ夫「スグルちゃん」。次があるのならぜひ見たいと思う愛嬌度で、クズ父を抑えて堂々の1位です。

  • 番外

本当ならベスト3にしたかったが、この二人と肩を並べられるようなクズはそうそういない。ただクズというだけでよけりゃ、『カレ、夫、男友達』のDV夫(ユースケ・サンタマリア)、『私が恋愛できない理由』の弁当男子・山本(平岡祐太)らも。しかしこいつらはクズというよりもゲスくてキモくて自己中なだけ。愛すべき点がほぼないゆえに、ランキング外。『謎解きはディナーの後で』の風祭京一郎(椎名桔平)は愛すべき点があれどもクズというより、ただのお調子者の勘違いバカ。