本日のよろこびごと。(442)


嫌われない 無難なドラマも ひとつぐらいは(喜)
ドラマの感想♪

着飾ることも洒落たトークも苦手なガテン系女子、エミ(香里奈)。出版社勤務を装う実は就職浪人でキャバクラバイト中の苦労人、サキ(吉高由里子)。“重い女”で男性経験ゼロの派遣OL、マコ(大島優子)。恋愛がうまくできない3人が、互いの恋愛模様に応援と牽制の微妙なバランスを保ちながら1軒屋で共同生活をする、ラブ群像もの。
毒っけ薄めでとても見やすい月9、そこそこ面白かったんじゃない?
女子3人のキャラがとてもわかりやすいのがいいね。そしてみーんな素直でいい子なとこも。彼女らがセキララな言い合いをしても、そこにイヤな気分にさせる要素が少ないから見やすかったんだと思う。今後恋愛モードが進んでいくうちに、女のエゴだの計算だの嫌な部分が少しずつ見えてくるのかもしれんとしても、この脚本の調子ならあまりそこは心配しなくてもよさそう。イヤな要素はすべて男子キャストが担ってくれてた、このままのペースならばね。
そう、女子の可愛らしさを引き立てるためか男がわりとロクデナシぞろいなんですわ。
エミの片思い相手はかつて2週間だけ付き合ったアメリカ帰りの同僚(田中圭)。生気がなくすぐ死んじゃいそうな役が多い田中圭が今回はいつになくキラキラ。香里奈からの切ない視線で魅力度がアップして、
「あれっ、なんだかかっこいいじゃん」
ま、もともとかっこいいお人ですが。ただし、キャラ的には空気が読めないやつで、誕生日に『話がある』と呼び出されてウキウキ着飾って出掛けたエミに、『今度結婚するんだ』と婚約者(倉科カナ)を屈託なく紹介する。うわ、導入部にありがちな…意識した男に女を紹介される地獄。さらに田中は今日が何の日かなどまったく記憶になく(そんなもんだよ)、その背景でこれみよがしにバースディをお祝いするグループがいる地獄。エミが打ちのめされていることにまったく気づかぬ鈍感男は、
『あれっ、どうかした?』
『ううんっ、なんでもない』
明るく笑うエミ、哀れ。
さらにエミの受難は3:3の合コンでも。最初からオチ担当席に座らされ、なんとなく男性参加者にはなから一線を引かれ、仕事を聞かれて、
『出版社に勤めてます』
『OLです』
『照明系の…』
ええっ、といっせいに尻込みをする男ども。ただここんところ、よくわかんなかったなぁ。照明関係の仕事っていう言い方はアレだとしても、そんなふうに引くもんなのか? 個性的で逆に素敵だろーに、よーわからん。っつーか、これで引く男のほうがヘンじゃねぇ?
マコが恋する上司(中村竜)もロクなもんじゃなかったね。セリフがひどい。レストランデート中に電話で中座したマコが戻ってくると、
『男から?』
『友達です』
『女が友達といった場合その8割が男である』
『違います。女友達ですっ!』 
『ムキなったら、その確率は9割に上がる』
いちいちクサいっ、キモいっ、マニュアルっぽいっ。そんな男でもたぶん仕事ができるんでしょう、ウブなマコはベタぼれでついに彼の家へ、そして嬉し恥ずかしベッドシーン。この、男が誘うときのセリフがまた臭かったんだけど、全部書いてたから書ききれないぐらいなんで、自粛。あ、そういや、そのあと職場でも、そんなこと職場で話すかよ!?みたいなのもあったけど、やっぱ自粛。
ところでマコ役の大島優子ってあのAKBの大島優子なんだそうで。へー。総選挙とかで名前だけは耳にしてたが、本物をちゃんと見たのはじめて。親しみやすい系で、個性的なハスキーボイスなのね。女優陣に囲まれて意外と演技が浮いてないのが驚きでした。女優経験がほとんどなさげなのに(あるのかな?)、3番手として無難なだけでもかなりすごいことだと思います。下着姿を披露したり、『バージンなんだから!』などの爆弾発言をかましたり、アイドルとは思えん健気な働きぶりはあっぱれ。なんてな、偉そうにすまぬ。
わりとまともそうな男もひとりぐらいは。サキが今後はまってしまうであろう予感を漂わせる、萩原聖人。ただし既婚者役。あー、不倫かぁ…。
いまんところ嫌う要素があんまりないんで来週も見るかな。