本日のよろこびごと。(431)


満足に 誇らしさ乗る それが名作(喜)
BSプレミアムでやってた映画の感想〜♪

ドイツの捕虜収容所から連合軍捕虜たちが集団脱走を試みる、実話に基づいた戦争映画
名作の誉れ高き本作なのでいまさらいうまでもないけれどやっぱ、
「面白かった〜!」
ただ面白かっただけでもいいんだけども、名作っていうのは充実感と余韻の上に、さらに誇らしさ乗っかるんだなぁとあらためて思いましたね。アタシは見たぜー!って。
冒頭、あまりにも陽気なオープニングテーマとドイツの緑多い穏やかな風景、そこを走り抜ける軍用車の隊列でさえリズミカルで楽しげに見え、
「あれっ、こんなお気楽調な映画だったっけ?」
収容所内での捕虜たちの振る舞いの自由度の高さ、どぶろくを密造しての独立記念日の馬鹿騒ぎ。脱走を何度も失敗してはそのたび独房へ収監される懲りない男二組は古き良き喜劇めいていて、戦争中なのにこんなにお祭り気分でいていいのかしらと不思議な感覚に陥る。
しかし陽気さはすぐに反転、収容されているという立場が不意打ちのように表に立ち現われて、ああ、やはりここは塀の中なんだと思い知らされる。独立記念日の陽から陰へと一変する景色に、胸がううっ痛いっ。
250人を一気に脱走させる無謀で大掛かりな集団脱走を試みた末の代償、逃げきれた人数の少なさ…。個々でも反復される陽から陰への反転。そしてゲシュタポという絶対悪。
脱走の責任を問われて収容所を去るドイツ陸軍の所長(処刑されるのか?)と、それを見送る捕虜たち。捕虜側指揮官の表情にやや違和感あり。作戦を指揮、遂行した彼に満足感はあったのだろうか。“後方をかく乱する”という目的で行われた脱走と犠牲にどれだけの意味があったのか。実話ゆえのシビアさ。
各々の末路を知ったうえで、もう一度最初から見返したい。DVD買おうかしらん。スティーブ・マックイーンのバイク逃走シーンは何度見てもときめくわぁ〜。