本日のよろこびごと。(409)

ライカからの眺め


薬膳は 薀蓄ありきで 薬価倍増(喜)
中華のフルコースを食ってきたのでその感想を。少し辛口。

  • 銀座「黎花」

東京都中央区銀座5-13-19 デュープレックス銀座タワー7F
薬膳のお店というので夏バテ解消に良いのではないかとわくわく来店。
10周年記念コース(全8品)、フカヒレ・北京ダック入り「寿コース」7,875円を 3,998円でというサービスコースをあらかじめ予約。
「うわーこんなに安くていいのかっ?」
食前酒に紹興酒を追加オーダー。竜(?)の差し口のついた銀色のポットの細工のゆるさが中華テイストでナイス。常温でいただいた紹興酒はツンとくる刺激がない、飲みやすさで○。
料理は

  • 薬膳前菜盛り合わせ〜クラゲ、野菜、揚げワンタン等にゴマダレ。胡麻と糖衣の胡桃が美味しい。
  • 干し貝柱入り翡翠フカヒレスープ〜かなりドロリ、でもさっぱり。ショウガが効いていて、身体がポッ。
  • アボガド海鮮のオープン焼・カレー風味〜高級な海鮮食材が使われているふうなのに、カレー味が強すぎて損なわれている気が。なぜあえてアボカドなのかもちと不明。おいしくないわけじゃないが、「なくてもいい」という連れの意見に同意。
  • 北京ダック〜そいや、北京ダックってたいがい包まれた状態でくるんだった。思い出の北京ダックは中国を団体旅行したときの。丸ごとのダックからその場で削いで包んでくれる、イベント性あってこそって気がする。
  • 飲茶点心〜ニンジンを皮にたっぷり練りこんだ海老餃子、肉焼売。ウマい。
  • 黒酢酸辣ワンタン麺or中華粥〜「ワンタン麺と粥どちらにします?」と問われアタシはワンタンをチョイスしたが、これだけの情報で酸っぱいのが来るとは予想外。嫌いなわけじゃないが、先に言えよー! 攻撃的な麺に比べ、連れの粥は固形分が少ない、どろっどろの粥で優しい味と両極端。
  • ごま団子〜外側カリッ、内側もちもち、中は白餡(栗餡だっけ?)でなかなか美味。
  • 小豆入り2色杏仁豆腐〜普通

給仕したり説明したりしてくれる店員さんが若年の女性一人きりで、薬膳なのに「クラゲと野菜の前菜です」ぐらいの品名しか言ってくれず、うんちくに飢える。あまり複雑なことを日本語で質問したらいじめになってしまうのでは?という気にもなり聞けず。せっかく薬膳というからには、言葉が拙ければ(そうでなくても)、食事の前に薬効なりをしたためたお品書きを出せばよいのになあと思うことしきり。商売っ気が薄いのかなんなのか。
ま、最初にメニューをじっくり頭に叩き込んでくれば済む話なのかもしれませんが。
一番の売りは窓からの景色。昭和通りと晴海通りの交わる東銀座の交差点という一等地に面した眺めは圧巻。7Fという高さが車や人の往来をよりリアルに感じさせて、高すぎないゆえの良さ(写真)。いまなら歌舞伎座の工事現場も一望に。
それなりの水準の味で満腹感もある、なのに満足感が薄い。景色代込と思えばいいのだ。