本日のよろこびごと。(398)


テレ朝の 警察ものに 明暗くっきり(喜)
ドラマの感想♪

  • 「陽はまた昇る」

警察訓練校の若きオスどもが血気盛んに群れ悩み、挫折や葛藤を経て一人前の警察官へと成長していく物語。職業訓練ものにおける各種エピソードは『海猿』でほぼパターンが出尽くした感がある。そこで今回加味されたエッセンスが、教官の妻がかけおち、それも元犯罪者と!?という裏設定。無頼でいちいちかっこいい教官(佐藤浩市)が逃げた女房に対してだけは弱気で
「俺は待ってるから」
無頼なのに未練たらたらというギャップに女なら胸キュン…なんかしねーよ。それどころか、妻(斉藤由貴)と男(ARATA)の絵空事めいた逃亡中のシーンがところどころに挿入されるのがもーうっとうしいったらないんだわ。見るたびにふてぶてしさを増す斉藤由貴(←褒めてます)が、まーあ、うまいぐあいにムカつかせてくれること、
「昔の男と逃げているのに、夫から『待っている』と執着されちゃう、アタシってすごくない?」
と言わんばかりの悲劇のヒロイン風どや顔(←偏見入ってます)。妻のエピソードが挿入されるたび教官様のメッキはガラガラ瓦解、しまいには、
「女に逃げられたのは、てめーがねちねち未練たらしいからじゃねーの?」
とバッサリしたくなる。ドラマに厚みを出したいのかしらんけど、逃亡妻の設定って必要か? ついでにいうなら単発ドラマ『最後の晩餐』の続編らしいが、そのひっぱりもいらんわ。
肝心の警官の卵どものメンツは総じてイイ。
学生役の多かった三浦春馬は警官の制服もなかなか似合うじゃん。短髪にすると色気や個性が薄まり集団に埋もれてしまうかと危惧したがそうでもなく、適度な存在感がある。
主人公のライバルでもありよき友ともなるであろうエリート君(池松壮亮)も悪かあない。ガタイのよさか、クールビューティさがあればもっと萌えるのになどというのは、映画『トップガン』のアイスマンを求めてしまうからです、ただの贅沢。
その他大勢の中で南圭介は地味ながら主役の取り巻きとしてちょこちょこセリフがあって密かな楽しみ。女声の冨浦智嗣が浮いている。やる気に肉体がついていかない役柄にはぴったりだが、いかにも虚弱そうな彼が同期一致団結のためのスケープゴートとなりそうな流れが予測できて少し萎える。
男優陣の配置は、若手から所長の橋詰功まで軽から重まで成功している。ただ六角さんだけは出るたび苦笑い。
女優陣は気負いすぎの感あり。ある種のマニアを抱えていそうなメンツを各種とりそろえていると言えばいいのか、逃亡妻・斉藤由貴を筆頭に、チーママ校医・YOU、未亡人マドンナ・石野真子、ヅカふう男口調でよけいメス度際立つ上司・真矢みき。オスだらけの汗臭さをデオドラントするためのメスっぽさにしても、どうにもエロスが過剰で少し疲れる。場末感や垢抜けなさをうまく表現することこそがテレビ朝日系ドラマの魅力のひとつとはいっても過言ではないが、たとえば逃亡妻を水野美紀にするだけで涼風が吹きそうなのになあなどと、詮無いことをあれこれ。
ストーリーも悪くない。というか、脚本に破たんが少なくて安心の出来。2話は職務質問と脱走をうまくからめ、主人公のやる気とライバルの心の変化まで無理なく詰め込めていた。シーンのつなぎもいいし、水と油な印象の三浦春馬佐藤浩市の芝居の相性が意外といいようで、やや滑稽な深夜の職質ごっこシーンをシリアスに成立させていた。
絶対見逃さないぜ!というほどの引きはないものの、裏番組にゴヒイキがでない日は見てもいいなと思う。生徒の成長も楽しめるし、真矢みきツンデレ化がさらにすすむのかも見守りたいところである。

  • 「ジウ」

あれ? これもしかして面白く…な…い?
見どころは多部ちゃんが盗聴器を仕込む際の胸元ショットと、次週予告の下着姿のみ。