本日のよろこびごと。(397)

ある日のぶり大根


身は当然 骨までしゃぶって 頬も目玉も(喜)
今日は趣向を変えてお魚談義。
「昼、ブリ大根を食べながら気づいた。“魚はほっぺたが一番うまい”とよくいわれるけど、ほっぺたを食べ忘れないようにという先人の詭弁じゃないのかと」
「それはつまり、一番おいしい部位じゃないんじゃ、つーことね。じゃ、どこがいちばんうまいと思う?」
「大きさや調理法による。お刺身はたいがい腹側がうまく、煮魚なら背側のほくほくしたいちばん肉厚なところ。あえて言うなら、背中の肉が顔に三角形に食い込んでるところはたいがいうまい。人間で言ったら“うなじ”」
「それはなかなか名言ですな」
「ほっぺたに関してもうひとつ考えたのが、『え、そんなとこまで?』という、いやしさ指摘をかわすための先人の見栄説」
「ほっぺたに関して自分が思うのは、“魚はほっぺたが一番うまい”じゃなくて“うまい魚ならほっぺたもうまい”なんじゃないかと。つーか、うまくなかったら、ほっぺただの目の周りだのなんてめんどうで食べる気しないよね。これは、言葉を変えれば”うまい魚はヒトをいやしくする”ってことだから君の“いやしさ指摘をかわすための先人の見栄説”に通ずるかも」
「なるほど」
(※お相手いただいたsucculentさんに感謝)