本日のよろこびごと。(385)

エイトフォー


イケメンは 見慣れることで つくられる(喜)
週末のドラマ2本の感想〜。
写真は暑さをしのぐアイテム8×4。見るだけで涼しく…ならんか。

はい、よくある人格入れ替わりコメディですな。性別、年齢、容姿などさまざまなギャップ要素の中から今回は主として容姿、性格、職業をチョイス。スマート&クールな児童相談員(松田翔太)とハゲ&暑苦しいヤクザ(高橋克実)、共通点はどちらもやや間が抜けてるところ。入替わり後の、立ち居振る舞い、しゃべり方、人相、周囲の困惑と、ごまかし方など見どころは多い。だがどうやっても二番煎じはぬぐえず、そこにどう意外性をぶっこめるか。鏡に映る頭髪の有無に
『ないっ!』『(あって)いいなぁ…』
のくだりは、まあここはお約束としとりあえずやっておくよね程度のジャブ。以降も感心させられるほどのパンチはないまま初回は終了で判定待ち。
して判定は?
イマイチ。おもしろくなりそうだけれども、んー、児童虐待というテーマを絡めたことが少し重しに。面白がって見ていていいのかと一歩引いてしまった。小林聡美の投入によって児童虐待などを軽々しく扱う気はないですよというポーズは安心材料だが。
入れ替わり前後で性格設定が微妙に変わっちまってる点が最もいただけない。松田翔太は新任のペーパー児童相談員、大学で学んだ手順にこだわりすぎて悪気なく“子供を救う”ことよりも“訴えられない穏便な立ち回りを気遣う”タイプだったはず。ところが高橋克美の姿になると、
『子供になにかあったらどうするんですか! とにかく協力してください』
松田翔太(中身ヤクザ)をなだめすかし時には脅しまでかけて強引に虐待(が疑われる)現場へひっぱってゆく、気弱だけど誠実な児童相談員で…って、あれれ? 演出の一番大事なところに一貫性がないと、荒唐無稽なドラマってシラケちゃうだけだよぉ〜。

なんだか新作ドラマを見ている気がせんねぇ。昔から何度もみたようなドラマで、これもまた別の意味で、ありがちっちゃーありがち。
キャストは手堅い。四姉妹(観月ありさ吉瀬美智子貫地谷しほり川島海荷)に、いずれも見目良く、キャラが容易に見分けつく有名所を配し、両親が宮崎美子遠藤憲一。ふむふむ、いいじゃない? ただエンケン(実年齢は知らん)が若く見えるもんで「宮崎美子とは再婚か?」「血のつながりがない設定?」「観月の旦那でも通用するよね」というどーでもいい疑問が脳内をぐ〜るぐる。さらにエンケン絡みでの罠がもう一つしかけられており、観月が派遣される先のセクハラ上司と見た目が似てて、「えーと、父親? アレ? 違うの?」アタシはしばし混乱(いや、己の顔面識別力が低いだけだが)。セクハラされてた女優さんは、一人だけ空気が軽やかでNHK朝ドラ風だったね。女優として大成しないかもしれんが、なんか気を惹かれる娘さん。
わかんねーのが、モテモテ二枚目カメラマンにキャスティングされた男、雰囲気イケメンですらなく、おめー誰だよ?(超有名だったらゴメンね)。貫地谷は酔ったあげくにお泊りして惚れちまい、「くるぶしがきれいだね」と言われた吉瀬はまんざらでもなく頬を染め、しかしカメラマンは観月が気になるらしい。おおっ、四角関係の波乱の予感が…という振りをされても、アタシはややポカ〜ン。えーと、女優が4人ならイケメンも4人要るんじゃないの? いや、わからんぞ。見続けていたらこの男にもうっとりしちまうのかもしれん。イケメンは見慣れることによってつくられるからのう。
話は単純解決で見やすい。毎回ラストに観月さんが啖呵を切ってくれるんなら、すっきりするし、気楽に見れていいんじゃないの。型破り姉に振り回される妹(達)でこの手のオチは『正義の味方』*1に似てるけど、観月はムリしてない感じがイイ。

*1:2008年日本テレビで放送された連ドラ、山田優が姉で志田未来が妹