本日のよろこびごと。(332)


ドラマ化なら 2度おいしいが 物足りない(喜)
ゴールデンウィーク中はいかがお過ごしでしたでしょうか。アタシは実家でダラダラしてました。ま、いつものことです。
さて、ひさびさの更新はGW中に読んだ本の感想。

巨大コンツェルンの一人娘でもある超お嬢様刑事・宝生麗子、彼女が持ち帰った難事件を、敏腕執事・影山が卓見で推理し解決へ導く、ユーモアたっぷりの安楽椅子探偵物の短編集。
トリックや推理に関しては、実際のところかなり物足りない。特に最終話などはダイイングメッセージにもうひとひねり欲しかったところ。でもユーモア小説だからこんなもんでいいのかしらん。軽くトントン読めるし、暇つぶしには最適だもん。
これ、確か本屋大賞にもノミネートされてたよね。大賞獲ったのはなんだっけ?
えーと…?
ま、いいか。超お嬢様に対して執事風情が時折吐く(本音まじりの)毒ゼリフがなかなか痛快で、浅見光彦の兄バラシ並みにツボ。待ってましたな感じ。
この小説はたぶんTVドラマ化されるんだろーな。キャラ立ちがよいのでキャストをいろいろ考えながら読むのも一興。
すらり背高、慇懃無礼にさらりと嫌味をカマす執事は絶対王者阿部寛で、お嬢様刑事は見た目ならば柴崎コウか、『リバウンド』でコメディエンヌの才能を発揮中の相武紗季もよさげ、タカビー要素は演技力でカバー。そこそこボンボン、いつもシルバーメタリックのジャガーで現場に乗りつける推理力ゼロのオマヌケ風祭警部には細川茂樹田辺誠一あたりで、いや思い切って古田新太なんてのでイケメン抜きするのもいいかしらん。
みたいな。
えっ、本屋大賞の大賞がコレ!? へー、そうなんだぁ…。
ユーモアたっぷりなところはいいんよ。マジ、漫画チックで。母にも
「こーいうのは何も考えないで読めるからいいわ〜」
と好評でしたし。つっても、やっぱこれが大賞かといわれると大賞という言葉の重みに対してどうかなと少し。でも本屋大賞は気軽に手に取って大多数の人がすらすら読めて読後感に嫌味のない、最大多数の最大幸福的なのが受賞するから妥当なのかも。
ミステリはマニアというほどじゃないけどわりと好き、本格推理の重さが苦手、漫画好きな人にお勧めします。