そういえば皆既日食があったのよね


7月22日11時12分ごろ。見てた? 見てたよね…って当然か。
生でもみれれば一番だけど、あいにく全天雲に覆われて太陽の位置さえ定かならず。アタシも、当然TV(NHK)で見てました。
屋久島中継のわけのわからなさとか、スタジオいらんぞ!とか、日食がまもなくなのにVTRに行くなんて顰蹙編集バカやろー!とか、イラつく場面も多かったけど、硫黄島と船で帳消し。悪石島周辺の天候がああなる可能性をみこして、船上を抑えてたのはNHKの手柄だねー。全方位夕焼けは圧巻でした。
屋久島は晴れれば葉陰が三日月にかけていく不思議な現象を移したかったのかしらんと後から思いやってみたけれど、屋久島の男性レポーターが優秀だったので余計にかわいそうな感じがしました。彼を船に乗せてあげれば、ダイヤモンドリングを「これぞNHK」と思える洗練された言葉で伝えてくれたんじゃなかったかな。女子アナさんははしゃぎすぎでしたね。興奮は伝わってきたけども。
硫黄島ひとりじめのおじさんの淡々とした中継もよかった。言葉少なめ、美しさに思わず息をつめるて言葉がでなくなるところなど、静謐で幻想的な光景とあいまって格調高く、まさに「こーいう中継が見たくてNHKを見てるんだ」という見本のよう。あえて苦言を申さば、おじさんが黙るとすかさずスタジオから「なにか言って下さい」と催促が入ったの、あれはいただけない。映像が饒舌ならば、言葉は不要と思うのだが。スタジオのゲストについてはなにをか言わん(苦笑)。
さて船の話に戻りまほ。かの船はパシフィック・ビーナス号というらし、チケットは2年以上も前に一般発売前に売り切れたとか。コネがないと買えないってことだね。なんてひがむよりも、2年前からちゃんと皆既日食めがけて準備しているくらいの思い入れもないといかんっちゅうこっちゃ。
NHK19時半からの特番を見ていたら、船に乗っていたじいさんがすごかった。皆既日食暦6回、御歳100歳ってほんと? 中継中に死んじゃうんじゃないかというぐらいふにゅふにゅしていたのに、
「(26年後の日蝕は)見られないかもしれない」
と、実は見る気まんまんなのがさらに素敵。かっええのう。
ところで今回、一躍注目された悪石島。ツアー客もお気の毒だが、島名が変なふうに人々に記憶されてしまったことに比ぶれば…。語呂のよろしくなさも際立ってしまって、本当にお気の毒としか言いようが無い。でもみんなすぐ忘れちゃうから大丈夫だよ。日韓ワールドカップのときにカメルーン代表が合宿して有名になった村の名前だってもはや覚えてないし。え、中津江村? ま、言われりゃ思い出す(あ…)。
ところで皆既日食は前にも見たような気がしていたけれど、前回の日本でのときはまだ生まれていなかった。テレビや写真でみてたからそんな気がしていただけなのね。26年後は富山から茨城のラインでみられるそうなので、26年後こそ生でみてやるぞ!と切実に誓った関東人は多かった。
はたして、26年後にあの高揚を覚えていますやら。