『スパングリッシュ』

楽天CD/DVDレンタルの4便目で届いたのがこれと『誰が電気自動車を殺したか』。
ほのぼのする映画でした〜。
フロールはメキシコからアメリカへ移民して4年(だったかな?)も経っているにもかかわらず、仕事も生活もメキシコ人地区の中だけで済ませてきたのでまったく英語がしゃべれないのね。不便を感じなかったのはわかるが、米国人家庭で働くようになってもまるで学ぼうとせず自分流を貫く。その姿はやや不可解なほど。でもあるときを境に必死に学び始めるんだよね。その結果、雇い主である一家のご主人(アダム・サンドラー)ときちんと“話”をすることができて、二人の気持ちが急速に接近していく。
え、ご主人は結婚してるんじゃないのかって? そう、奥さんと娘さんがいます。その奥さんってのがヒステリックでわがままで人を振り回してばかりの悪妻、そのうえ不倫中だし、フロールに肩入れしたくなっちゃうんだ。
フロール役のバズ・ヴェガという女優さんはスペイン出身、役と同じく英語がぜんぜんしゃべれないんだそうです。ボーナストラックに彼女をオーディションしたときの様子が入っているんだけど、これがびっくり。映画の中ではとってもチャーミングで母性的なのに、素の女優さんはちょっとあばずれっぽいんだ。まあ、フロールが実はすごおく気が強くていったん怒ると激しくまくしたてる、そこのイメージは重なるけれどもね。監督さんいわく、
「女優って役に入るとどんどん変わるんだ、すごいよね」
まったくもってそのとおり。でもさ、役に入る前のあの彼女がこう化けると予期してキャスティングを決めたアンタはもっとすげーよ。
ちなみに監督さんは『恋愛小説家』恋愛小説家 [DVD]を撮ったお方で、胸にキューンとくる味わいはここでも健在。ご主人の経営するレストランで、フロールと彼が二人きりになったときのシーンがすばらしい。ぶらぼ。