春ドラマあれこれ(8)

石田ゆりこの存在感がいいねぇ、まさに魔女にふさわしい美しさと妖しさだわ。
ただドラマのトーンは裏切られたね。「12人の優しい日本人」+「松本清張の疑惑」を期待してたら、「ジョン・グリシャム」+「ゲーム感覚」+「美形わらわら」なんだもん。美形も気合の入った演出も目の保養にはよいが、なんとなく画面が軽佻。
まあ、23時台の若者向けドラマで裁判員制度を四角四面にやられても視聴者がついてこないよね。いいよ、真っ向から取り組んだ硬派なのはテレビ朝日あたりでやってくれれば。
初回は魔女がてぐすねを引いて裁判員を買収したり脅迫したりしているのが明かされるところまで。2回目以降で裁判員たちがさらに追い詰められ、んで、最後に生田君が形成を大逆転して正しい判決を下すことになるのかな? 続きは大いに気になるぞ。あ、どーでもいいけど、茶髪でくるくるヘアの生田斗真香取慎吾にみえてしまった。
ところでこれって裁判員制度反対ドラマなの? こんなの見せられたら普通は、
裁判員ってこんな目にあうの? 私生活を探られて暴かれるの?」
って怖気づくんじゃなかろうか。実際にアメリカの裁判では陪審員の私生活を弁護士側の探偵が事前調査するというのは大きな裁判ではあるらしいです。アタシは裁判員の制度自体には反対だが、やることになっちまったんならやってみたいと思っておるよ。でもこーいうのを見せられると、辞退したほうが無難かなという気にも。いや、最後まで見たら怖気づいた気持ちがころっと変わるようにうまくできてるのかもしれんけれど。
「アタシも斗真君みたいに正義を全うする裁判員になりたいわぁ〜」
とかなんとか。そこまで到達できるかどうかは、やりすぎ感が煩い演出に耐えられるかどうかにかかっている。