春ドラマあれこれ(3)


「スマイル」は「劇場版名探偵コナン」がおもしろくて見逃し、「クイズショー」は裏の「遥かなる絆」との二択に負けました。
昨日と今日見た分の感想を。

うーん、テンポが悪いっ〜(イライラ)。
探偵〜助手〜刑事の探偵黄金トライアングルのやりとりがぎこちない。事件の当事者(今回限りの登場人物)の芝居がいいだけに全体的に惜しい感じ。「ラブシャッフル」でぐーんと評価をあげた松田翔太が実は長セリフがあんまりうまくない、と如実に判明してしまったのもつらい。
それにしても「33分探偵」をやっていると同じ時期に、なぜこれほど似たドラマをやるんだろう、どうしたって比較してしまうじゃないの。
主要3人のコンビネーションは明らかに「33分探偵」のが上。堂本剛のとぼけた味わいのボケ演技は熟練の技、対して松田翔太のボケはまだ照れがある。助手も刑事も圧倒的に「33分」のがいい。ただ「33分」のほうは3回見たら飽きてしまったのよね。芝居がこなれすぎててつまらないというのと、同じギャグの連続で33分引き伸ばしてるだけだから。
こちらも3回は見てみようと思う。曲がりなりにも東野圭吾原作だし、松田が照れを吹っ切って進化する可能性もあるかもしれんから。

  • 「遥かなる絆」

きっちり作られたさすがNHK優等生ドラマ。すごくよかった。
中国残留孤児の父の過去と、中国・吉林大学に留学中の娘が父の育った郷里を訪ねる現在とが交錯して話が進む。
満州引き上げの途中で家族とはぐれた日本人の少年は、敵国の子供として殺されかけたところを救われ、貧しい豚飼いの中国人家族に引き取られる。血のつながらない敵国の血を引く子供を献身的に愛し面倒をみる義母。義父は、学校で赤点をとると杖を振り上げる厳しさと、よい成績をとれば素直に褒める優しさを持っている。言葉にならないほど善良な人たちで、なんか申し訳なくなっちゃった。
今回はほとんど中国が舞台で、過去も現在も、シーンのひとつひとつを中国側スタッフが真摯に丁寧に作ってくれているのもありがたく、ううっ、申し訳ない…。なんでドラマを見ながら戦争責任を感じて謝り続けてしまうんだろう。ドラマを見ながら教育的指導をするとはさすがNHKである。
義父を早くに亡くして義母を守っていくべき立場になった少年は、やがて義母を置いて日中国交正常化に先んじて日本へ単独帰国したのだが、それはいったいなぜか?
うーん知りたい。これは見逃せない。