『ラブシャッフル』第8話(1)


いきなり第8話から書くの!?と意表をつかれたことでしょうが、書かずにいられないんで。視聴率はとおーーーっても悪いみたいだが、アタシの中では視聴率100%。「だって面白いんだも〜ん。面白くない?」と問いかけてみても見てる人が少なすぎてリアクションなし(笑)。だから見てる人だけにわかればいいや、という書き方を致します、あしからず。
さてさて第7、8話はなんといっても菊リン(谷原章介)の豹変振りですな。ありゃ怖いねぇ。柔和な顔立ちなので余計に怯えます。亡くした恋人が男でO次郎(松田翔太)激似だったことがバレ、
「つまりホモ?」
「正確にはバイなんだ(by菊リン)」
海里(吉高由里子)に関して説明していた内容もほとんどウソだったことがバレてしまいました。でも彼のウソに気づいたケイ(玉木宏)もアイアイ(香里奈)も重要視していないんだよね。もっと重要視しろよ!とO次郎&海里を守りたいモードの視聴者は地団太を踏む。だってO次郎の貞操の危機だぜ。菊リンがシャッフルを持ちかけた動機はO次郎を精神的に追い詰め取り込むためで、思惑通りに壊れた彼にクスリ(精神安定剤?)を処方し、寝ついたら髪をナデナデ、いざ熱い接吻を…って、うわぁぁ、やめんかーい! あまりの展開に視聴者は、
「ウソだといってよジョー!」
ただね、この菊リンの黒さもいまだ確定ではないのだ。なにせ脚本家が野島でしょう。加えて、ラブシャッフルがあくまでもコメディタッチで来ていることがその理由。ブラフがやたらと多いの。
例えば海里の父親の妻似の娘への執着、『高校教師』的近親相姦を匂わせておきながら(匂わせたのは菊リン)、実際は自殺願望の強い娘を死から遠ざけるための父性愛だった、とか。玲子(小島聖)夫婦の究極の夫婦論を翌週の放送であれは詭弁と否定する、とか。まるでオセロのようにコロコロと、視聴者は翻弄されまくりなの。でも黒から白へのパターンが圧倒的に優勢。だから実は菊リンも悪意でなく善意からの可能性もゼロとは言えない。海里をタナトス(死)から切り離す大博打を打ったのだ!…というかね、そうであって欲しいというのが正直な気持ち。だって、ほのぼのカップル海里&O次郎は幸せになってほしいんだもん。まあ、たとえ菊リンが善意の人だったとしても、意中の男を狙っていたのはいかんせん疑いようもなく…ううっ、やめんかいっ!
なにがなにやら、なかなか本当の落としどころが見えないのがこのドラマの面白さなのだ。
(つづく)