2009冬の新ドラマ(4)

  • ヴォイス

瑛太鉄腕アトム実写版のようなヘアスタイルには驚いたねー。ヘンだけど似合ってた。映像の雰囲気、群像劇としてのチームワークとか、かなり好印象です。キャストが己のキャラクター設定をそれなりに固めた上で芝居をしていたよね。
ただ話が…気持ち悪かったぁ。 
被害者遺族(20年前に別れた元妻)の自宅へ法医学教室のゼミの生徒どもが雁首揃えて押しかけるって、そんな個人情報まで法医学教室にはダダ漏れなの? 5人の面識ない若者に押しかけられて「とにかく中へ入って」だと? 裏付けのない、状況と法医学的見地のみの偏った情報から導き出した推察をとくとくと語る? 「事故で息子を失った男が、見知らぬ少年を救うために命を落とした」っての脚本家はまさか美談のつもりなのか、元妻は泣いて感動してたけど、アタシだったらポカーンです。
救われた子供の気持ちを考えると。絶対トラウマになるでしょ。いい話だとも、ここで終わっていい話とも思えない。
元妻との面会を終えたゼミ生たちは現場に戻り、花束の奥に隠すように下向きに置かれていたカード(「ありがとう、ごめんなさい」と書かれている)をわざわざ見える位置に立てかける。それは救われた少年の残したカード。彼らにとっては自己満足だが、少年がみたら「隠していてもオレは知ってるよ」という脅しにしかならん行為だ。その後少年はどう感じ、何をする。親に告白するか、それを聞いた親はどうでるのか、それとも親に言わずに「あの人にもらったこの命。僕も人を救いたい。そうだ医者になろう!」とでも思うのか。
というふうに視聴者に想像の余地を残すのはいいドラマなんだと思ってたけど。はぁ〜。