一泊二日鬼怒川旅行(2)

  • 宿

加仁湯のお宿は一軒宿。そこ以外選択肢はありません。
果たしてこんなに不便なところにあるだからしてどんなにひなびたとこじゃろかと思いきや、意外と(なんて言うのも失礼なほど)ちゃんとしたお宿でした。4階建ての建物が2つ、エスカレータあり。旅館とホテルの間のような感じですかね。送迎バスで一気に着いた16人ぐらいがごったがえすフロントで受付け(チェックインというのはそぐわない)をすませると、宿の従業員さん(おじさん)がお部屋まで案内がてら風呂の場所とか食事の時間などを説明してくれます。おじさんがまず「お客様はこちらははじめてでいらっしゃいますか?」と確認したところからして、リピーターが多いのかしら。宿で過ごすうちそれを裏打ちするようなこと多数。もてなしの心を感じるにつけ、しまいには「また来たいね」とアタシたちもリピーター志願に。そのワケは追い追い。
まずワケ1、
温泉は内湯1つ(男女別)、露天3つ(2混浴、1女性専用)。内湯は洗い場に不足なく湯船にも狭苦しさがなくて合格点。緑白色のにごり湯はとろりとしていて香りも強く、あがったあともずーっと身体に残る「いいにおい〜」。なんだかとっても効能ありげ。
内湯で身体と髪を洗ったあとは、さて真打の露天だ。男性が入ってないようなら混浴のほうも・・・けれどもあいにく今日は満室で、ということはお風呂に入る人も多くて、男湯の入り口にはだいたい5〜6人からのスリッパがある。さっさとあきらめ女性専用のに向かいました。
うなぎの寝床のように縦長の宿の一番奥にある女性専用露天風呂は、箱庭のようなしつらえ。大きくはないけれど狭苦しさはありません。山の呼気を吸いながらぬるめのお湯にのんびりつかる、「最高じゃん?」。湯船にひとひら、紅いかえでの葉。意図的でないそこはかとなさ、これまた秋の露天ならでは。アタシはかなり満足で「もう、わざわざ混浴なんて危険(?)をおかす気にはならん。いきたいなら一人でいってねー」と連れに(あ、連れも女です)。たいそう気に入ったので晩に朝に3回もとっぷん、「うはー極楽じゃー」。これは横着なアタシにしてはかなり画期的なことなのでした。
(宿の話はまだつづく)