今みてるドラマのこと(2)


『こんにちは、母さん』の話。
NHK土曜ドラマです。全4回で、2回分が終わったとこ。出演者はありえないぐらいに豪華で、加藤治子平田満児玉清渡辺えり子いしだあゆみ、竹下恵子、段田安則益岡徹、竹下恵子とまあ公式ホームページのおもな登場人物らんから拾っただけでもこんだけ。演技派揃い踏みでしょう。そんなチョい役なのにってとこにまで力が入ってます。脚本は元は舞台劇として再演を重ね多くの演劇賞を受賞したもの。一部キャストは舞台そのまま。
お話は70歳を超えた母と50代の息子を中心にしたドタバタ喜劇。会社でリストラ要員選出の任を託されストレスを抱え、家庭もうまくいかなくなった息子(平田満)が何年かぶりに下町の母の元へと転がり込むところから始まります。久しぶりに会った母(加藤治子)は、記憶の中より若々しく、海外留学生の下宿先斡旋ボランティアにせいをだし、さらに恋までもしていたりする。「母さん、いったいどうしちゃったんだよ」「アンタだってどうしちゃったのよ」。母の恋には口をはさみ自分のことには口をはさまれたくない息子、その甘えをもてあましつつも許容する母、周囲をうろつくヒト癖フタ癖ある面々との交流を絡め、ユーモアを交えて母と息子のお互いの再発見が描かれていく。いくんだけども、いまんとこムスコの一人負け。見苦しいったらないんだ、まったく!
母親が恋人(児玉清)と接吻しているところを目撃し、黙って隠れていればよいものを、「おえーっ」と吐き真似をして邪魔をする。「アンタ、xxさん(嫁)と上手く言ってないの?」と、痛いところを疲れると「母さんは黙っててよ」「ちょっとアンタどこへ行くの、人の話を聞きなさいよ」「2階っ。オレは眠いんだよ!」と不貞寝を決め込む。ことあるごとに「オレはムスコだぞ!」と既得権を主張するわ、開き直るわ。ムスコってのはいくつになっても、ガキなのね。あ、それはムスメもおんなじだけども、ともかくかなりそーとー見苦しいぞ。んでもってそんな見苦しさの中に、「アタシも似たようなとこあるな」と重なる部分をみつけてしまっていたたまれなくなるのであります。母ちゃんのラブシーンとか目撃したら動揺しちゃうよ。「老いらくの恋」なんて言葉を思い浮かべて、その生々しさにぎょっとして、心の中で「吐き気がする」かも。ごめんよ、母。
あと2回の放送でムスコがどんな風に見苦しさを克服していくのか、いかないのか、見守りたいと思うのであります。