軽井沢・小諸旅行(1日目[3])

大正館の客室

  • 軽井沢アウトレットモール

4時になり、宿のある小諸へしなの鉄道で移動しようと軽井沢駅へ戻るが、本数が1時間に1本しかない! 時間つぶしに軽井沢駅前の大規模アウトレットを覗くことにしました。たいして時間はないので一番近いナイキのショップをちょろちょろ、Oさんは早くも「これ、ちょっといいよねー」と。買うべきか買わざるべきか、電車の時間が迫っている。「明日また来よう」「そうしよう」。アウトレットなんざ今やどこにでもあるのでわざわざ旅先でまではと思っていたけれど時間をつぶすのにはよいですね。しかも駅のまん前だもん。行けばそれなりに燃えたりもします。

  • 中棚荘


小諸駅に着くとやや雨脚が強いので宿までタクシーで移動。初乗り640円に「う、たかっ」。駅からはくだりの曲がりくねった一本道を5分ほど、私道へ入り20mほどのところに中棚荘はありました。初恋りんご風呂(温泉にりんごを浮かべている)と島崎藤村ゆかりの宿であることがセールスポイント。宿泊用の建物は、最近増築された平成館と大正時代築の大正館の2種類。「大正時代の建築物に泊まれるというのに、何を好んで新しいほうに泊まるわけがあろう」と迷わず大正館を予約したアタシたち。ぼろっちくとも風情があるものね。ウエルカムドリンクに、宿で飼っているヤギさんの乳から作ったヨーグルトドリンクをいただきましたが、ちょっとクセがある。中棚荘の敷地は斜面にあり、大正館は入り口が2Fになります。アタシらの部屋は1Fの旅人の間。角度70度ぐらいの急な階段(奈落に落ちていくー!)を降りたとこ。大正館でのトイレと洗面は共同。部屋の入り口はめずらしい2重構造で、内側がふすま、外側が格子戸。「ほー、こりゃ素敵」。6畳と4畳半ぐらいのふた間の間仕切りをとりはらった10畳大の和室は、窓が2箇所にあり明るく、冷蔵庫、テレビ、エアコン完備。「ぜんぜんOKじゃん」「ねえ」。とっても落ち着く感じが気に入りました。

  • 初恋りんご風呂

風呂が本館側にあり大正館は本館から10mほど離れて建つため、一度外へ出て雨の中を歩かなければなりません。でもこれがよい。浴衣で、旅館備品の蛇の目傘をさして足元燈の照らす石畳を歩む、これこそが有り得ない非日常でしょう。悪天候もこうなると旅情を高めるエッセンス。さて本館からまたさらに外にでて石段を20mばかりあがったところが風呂場。この道のりはわりとしんどい。オンナ風呂はオトコ風呂を回りこんださらに高いとこにあり、「遠いー」「こりゃ足が悪いとムリだわ」とちょっとめげー。でもがんばってたどり着く風呂こそが、ご褒美です。広さや清潔感はムムムだけど、鄙びた匂いがしてよいですよ。作りも昔っぽい、脱ぎ場と浴槽に仕切りがなくてなんとも開放的。内湯には、りんごがプカプカ、イイ臭い(でも触るとヌメヌメ〜)。小さいながら露天もあり、源泉の濃度がひときわ濃いようです。気持ちよいので道のりの遠さを乗り越えて2度お湯を頂戴しました。

  • 旅館ご飯

夕食はお品書きつきのちょっとした懐石。かなり凝ったものがでてどれもおいしい。中でも蕎麦茶碗蒸しというのが秀逸。そば粉をベースに、山芋をつなぎにして蒸したもので、中にはうなぎと蓬麩、上には桜の餡がかかっていて「こんなのはじめてだよ」「素晴らしい」。そして「なにこれおいしい!」。朝ごはんには麦飯ととろろご飯にちまちまとしたおかず。どれもはずれナシ。ネットで調べてるとき、メシに言及したコメントはほとんどみつからなかったので正直期待してなかったけど、実は食事もかなーりよいお宿なのでした。オススメ★★★★。食後は卓球、これで決まりです。小一時間、燃えました。