南房総旅行レポ(1日目)


天候に恵まれない雨の週末、母と二人で南房総の館山へ1泊旅行をしてまいりました。

茂原、木更津以南へ特急指定席を利用して往復でき、エリア内はほとんどの電車・バスが乗り降り自由。東京から7500円、千葉からは5500円。バス代もバカにならんので、実際かなりお得でしたよ。でもねバスの本数がいよーーーに少ない、これには泣かされました。JR電車は辺鄙わりには本数が多いので電車で移動しているぶんにはよいけど、電車の駅前に行楽地があるわけではないので、やっぱバスがとほほー。

  • たびだち

9:53海浜幕張発特急さざなみ5号の指定席で海側の座席を確保。海側の指定席はほとんど満席。車両は新しく清潔でひろびろとしててよいですが、線路が悪いのか結構ゆれました。館山についたらどこへ行こうとか、翌日どうしようとかいう計画はふたりの頭にはこのときほとんどなく、母の「保田のばんやでご飯食べたい」というのだけが当面の実践目標。

漁師さんたちがはじめた新鮮な魚介料理を提供する有名店。保田駅で下車すると特急の時間にあわせた送迎バスが駅前にいます。特急を降りた人10人ぐらい全員がそそくさ送迎バスに乗り込みました。保田といえば「ばんや」なんですね。ま、ほかになんもないってことでもある。店舗までは歩いても12分ぐらい、とくに面白みのある道じゃないので乗ったほうがよいでしょう。雨ならなおさら。11時になったばかりの店内(200席ぐらいあり、広いです)は、すでに7割の入り。唐突な人の多さに、「すごいわねー」「なんかよいね」。来るとこには人は来るってことです。おめあては、朝漁りすし盛り合わせ。850円と1400円をそれぞれオーダー。「ここは絶対に漁ったばかりのものしか出さないのよ」、とくとくと母。茶はセルフサービス、寿司メシは機械にぎり。気取りもしゃれっ気もない店です。でもね、ネタがこれだけ新鮮でけちけちしてないと、技術なんていらないんだな。無造作に盛られてきた寿司はネタがもっちりでかく、透明で、見るからにウマそ。食ったらもちウマ〜。できれば一品料理も頼みたいとこですが「ムリだよ」。なにせここは盛りが豪快なのも売り、小食オンナふたりは寿司だけで満腹なのでした。隣席の初老のご夫婦はアジフライ定食とアラ煮定食をオーダー。「なんで新鮮な魚の店にきてフライなんかたのむんだ」と夫君はぼそぼそいいつつも、アラ煮がきたときには絶句されておられました。直径25センチぐらいの大皿に隙間なくこんもり盛られていて「何人前だよ!?」なボリューム、とても一人二人では…三人ならいけるかな? これが単品で600円台という信じがたいお値段、人気商品で12時前に「完売」ふだがかけられるのも納得っす。「でももう少し盛りを少なくして安くすれば」「うーん、この安さとボリュームがここのよいとこなのよ」。安くて多くてウマ〜。また来るぜ、次は一品料理だ! オススメ★★★★

館山からJRバスで30分ほどの花の楽園。途中の車窓から、館山城、灯台などを見る。フラワーラインのアタリに入ると、両脇にマリーゴールドやらイロイロお花を植えてきれいにしてます。がんばれー。さてパラダイス到着。うーん、入り口はしょぼい。ま、歴史遺産の少ない千葉にはこーいうとってつけたような施設が多くてどれも似たり寄ったり、その中でもがんばっている施設だと思います。順路に沿っていくつもの温室を渡り歩きながら見て回れ、雨の日には良いセレクトでした。蝶館の中にはさまざまな蝶が乱れ飛び「こ、怖いんですけどぉ…」、バード館では南国の色とりどりの鳥たちを間近にみれて「きれーだね」。ほかにも園内には花畑やちいさな動物園(ラバ、モルモット、インコとのふれあいができるとこ)がありますが、雨天は閉鎖。中庭には白鳥や水鳥がいて、自動販売機から100円の餌をやりました。餌場の前に立っただけで、水面をすごい勢いでやってくる鴨たち。「こいつら、飢えてんのか…」。外階段をべちゃべちゃのぼる展望タワー(雨水がたまってるんだもん)。見晴らしはよいですが足の弱い母には向きません。ここは団体さん御用達かな、はとバスご一行なんぞが来てわりと客は入っていましたよ。

全室オーシャンビューで、海に沈む夕日の見える宿ということで母が楽しみしていました。夕日はあいにくの天候で・・・でも窓の外はまるでプライベートビーチのようで、夏場の海水浴シーズンが大人気で予約が取れないというのもさもありなん。昨年オープンしたばかりの温泉館には大風呂と富士山の見える露天風呂があって気持ちよいです。富士山はあいにくの天候でみえず、露天風呂も激寒…しくしく。大広間での夕食。一番高い南総里見会席コースにしたからか、窓際の海のみえるたいそう良い席でした。でも食堂がいっぱいになると、鍋物などからでる熱気で窓が曇って、ほとんど見えなくなっちゃいますけどね。漬物、ご飯、味噌汁はバイキング形式。美味しいけれど、量が多くて食べ切れず、もったいなーい。

  • さまざまな館内イベント

[おさかな市場]夕方4時ロビーにて、朝漁したばかりの魚介から宿泊客がその場でセレクトして夕食に好きな調理を指定しておくと夕食に追加してもらえるという趣向。本日満室ということもあって、大賑わいでした。
[うみほたる発光鑑賞会]夜7時半からはうみほたるの光るとこをおもしろトークとともにみせてくれます。こちらも、用意されている椅子がたりないほどの盛況ぶり。インスタントコーヒーのビンの蓋に穴をあけてレバーを入れて館山の海に放り込み、10〜20分ぐらいで引き上げると100匹ぐらいとれちゃうそうです。3回光ったところを見せてもらいました。青くて神秘的できれい。口からだした分泌液が海中の酸素と化学反応して光る。何度もやっているとだんだん発光時間がみじかくなってしまい、しまいには死んでしまうそうです。なので1日3回が限度で、終わったらごほうびにかまぼこをあげるんだって。
[貝のストラップ作り]海岸で取れた貝殻でストラップをつくります。不参加。
[星空観察会]大型の天体望遠鏡を設置した天文台が併設せれていて、天気がよければそこで土星の輪とかみせてくれます。雨天中止、あうー。
[朝の海岸お散歩会]7時から海岸で解説をききながら貝を拾ったり…したかったけど起きられず。
ほかにも季節ごとにいろんなイベントをやっているようです。館内は広くて清潔、窓からの眺めよい、店員さんも感じが良いし、「なんかえらいな、いいなーQ暇村」、応援の気持ちもこめてまた泊まりたくなる宿泊施設でしたね。また館山に来るときはここがいいな。海に沈む夕日をリベンジしたいし、ロビーで食べたソフトクリームおいしかったしね〜。