『ネバーランド』

ピーターパン誕生秘話。
子役はガキってだけで有利。でもそれを差し引いても怖いぐらいに巧いっす。サル顔のピーターもよいが、アタシはしっかり者の長男が好み。俳優は申し分なし。デップがよいのももちろんのこと、ケイト・ウィンスレットがまたよいのだ。
演出はときおりジェームズ・バリ(ピーターパンの作者)の空想を映像化します。子供たちが窓から空に飛んでいったりして、それが効果的かつ感動的(たまにくどいけど)。
ここからネタばれ。
男に「いつかネバーランドをみせてあげるよ」なんて言われても現実的な女は「ふーん(言うだけならだれでもできるわ)」ぐらいのもんです。病床でそういわれたケイト演じる未亡人も、バリ(デップ)に嬉しそうに微笑んではみせたけど内心では「ありがとう。どうせ叶わないから、夢をみるぐらいいいわよね」ぐらいの気持ちだったはず。あるいは「そんなできもしないことを約束するなんて…ふっ、アタシは死ぬのね」とケイトの目の演技はそう告げておりました。なのにまさか本当に…やられた、脱帽です。