週末熱海旅(3)

梅園


2日目

チェックアウトが10時、朝飯は9時までなので、めざましは8時。布団でうごめくアタシをおいて、母は一人朝風呂へ。
朝食は和洋バイキング。アタシは洋食を控えめに、母は和食をきっちりと。珈琲をとりに行くとき「追加でなにかいる?」と訊くと「メザシが美味しかったので2匹とってきて」。確かにメザシが美味そうで、アタシも和食のがよかったかしら。

  • 海沿いを散歩

ビーチ沿いの道を下り、砂浜をぬけ、デッキテラスへ。この辺の散歩道はかなり綺麗に整備されてきて今後が楽しみ。水は透明度が高く、ゴミも浮いてない。「エライねー」「がんばってるね」と感心し、さらに魚の群が桟橋の下を行きかうのを発見して大喜び。

  • 大湯間欠泉

4分おきに3分ぐらいお湯が噴出する(3分おきに4分か?)。小さくて迫力はないが、街中にあるのだからこんなもんか。
ガイドブックに載っている名所(?)よりも、街並の中にいろんな発見があるのが楽しい。やたらと神社が多い、立派な名旅館がひっそりと隠れている、時代から取り残されたレトロな店、VOWな建物が多く、飽きない。
銀座というバス停そば、川沿いの熱海桜はほぼ満開。橋や川沿いのオブジェがムダにガウディっぽい。普通に風情のある橋げたにすればいいのにがんばりすぎ、という気はしないでもない。

レトロ建築趣味のアタシは、渋る母を誘導し起雲閣へ。海運王内田信也の別荘で、いっとき旅館として文豪たちに愛されたお屋敷。内部を公開中(大人310円)。「あー、ここ、ふーん」とまったく興味なさそうな母。しかしひとたび入れば、「そうなのよ。旧岩崎邸の中もアタシは入ったわよ。アンタ、入ったことある? こんな感じでね、うんぬんかんぬん、こういうのが好きならどうのこうの…」と薀蓄をたれだす。なんだ好きなんじゃん。
ともかくも、しつらえ一つ一つにコダワリがあって、さりとてそのコダワリも適度で美しい。センスある金持ちは誇らしい。

アカオリゾート公国と銘打った大規模リゾート開発のひとつで、まだ発展中。悪趣味もしょぼさもクリアし、アカオファミリー、結構がんばっているなあと好印象。まずバスで上にあがり、庭伝いに降りてエントランスに戻る。華やかさがシーズン的に物寂しいのは否めないが、冬の花を植えてそれなりに楽しめるようにしてある。ローズの季節はさぞ見事であろう。ローズ喫茶室や、ハーブ体験などの施設もある。
エントランス近くのイタリアンレストランで昼食。メニューはパスタ中心(種類少なし)。あまりハーブを生かしたメニューがないような…ハーブティぐらいか。値段はちと高め。味は可もなく不可もなく。そいや、母「ハーブガーデン、意外とよかったわね」。案の定。

  • 帰路

JR熱海駅みどりの窓口にはちょっとした行列が。危機感を感じて指定席を買って正解、帰りはほぼ満員で。昨日梅園へ行く道で5個150円で買い求めた、みずみずしい三島ミカンを食べつつ旅の思い出をなぞる。「次は房総半島ね」と張り切る母の横で、うとうとするアタシ。よい旅でした。