『リベリオン 反逆者』

第3次大戦後の近未来、ある独裁国家では戦争の原因を人間の感情の暴発にあるとして国民に感情抑制剤プロジウムの投与を義務付けた。ガン・カタと呼ばれる殺人武道をみにつけたクラリックたちによって違反者は容赦なく処刑されていった。ある日たまたま第一級クラリックの一人が感情抑制剤プロジウムの投与しそこなったまま職務を遂行し…近未来武道派SF。
いやん、おもしろかったー。
ってか。Amazon.comTSUTAYA DISCASでのレビュー評価が正反対なのが象徴しているように、これまた見る人を選ぶ映画だけどもね。アタシは肯定派。
『デスパレート』みたいなわけわかんないほど一方的なガンカタ・ベイル様の強さに、「k、k、く、くゎっ、かっこええ…(はーと)」などと鶏のように悲鳴をあげて大喜びしてしまいました。あははー。マジ強すぎ、決まりすぎ。ラスボスとの直接対決直前の戦闘のあっけなさはかなり笑えて胸がスカッとします。
テーマとか世界観、実はあんたらもかいっ!とかいう嬉しい裏切り発覚とかは『ガタカ』に通じる心地よさ。アクションの見事さは『マトリックス』に似てるともいえるけど、ガン・カタというスタイルを生み出すことによってオリジナルに進化を遂げている。
マトリックス』の2とか3のクソさ(の癖に大ヒット)を考えるとこの作品だってもっと評価されててもいいんじゃないの? 『マト』の2とか3のクソさのせいで二番煎じと思われて評価が低いのね、ちっ。
なんつって。
でも、つかみはタイトル。そのタイトルが劣悪だもんな。デキの悪いアクション映画って感じでちっとも見る気をおこさせん。ネピアさんに推薦されなきゃ一生みなかった。ホント、タイトルって大事だよなぁ。原題はEQUILIBRIUM(心の平静)。
ところでベイル様、『アメリカン・サイコ』といいコレといい、カルト世界で着実にマイワールドを築き上げつつありますな。ハンサムでカルト。ちょっと筋肉がつきすぎなのが玉に瑕だけども、あれぐらいムキムキなのがアメリカではモテるんだろーね、きっと。

  • 11/29追記:推薦者ネピアさんからこんなレスをいただきました。


よかったよかった、気に入ってくれてー。惚れるでしょ。(はーと)でしょ。あたしはDVD買ったけど、ダンナの居ない時に独りで見たいのよね。あの圧倒的な強さは一歩間違えるとギャグなのだが、ギリギリの線で収まってる感じなんだよな。でも10年後に見たら爆笑ものかもしれん。
ほんと、多分俳優もさほど有名じゃないから(エミリー・ワトソンも出てたけど集客力はないよな)、マトリックスの二番煎じで売ったほうがまだマシと思ったのかなぁ。邦題も何となく雰囲気似てるし、ジャケットの画まで似てるっしょ。実はマトリックスは1ですらあんまり好きじゃなくて、2も3も見てないんだよ。アクションが有名になったけど、あのアクションはどうも新体操の演技を見てるような感じで何も感じないんだよね。感情移入できないのだ。あまりに人間味がないからかなぁ。あのネオというキャラに。

> ちょっと筋肉がつきすぎなのが玉に瑕だけども

「しあわせの法則」っていう最近の映画では、普通の人の役で、カラダも普通にたるんでます。この映画自体は、可もなく不可もない、ちょっと風変わりなラブストーリーだけど。そして「マシニスト」っつう最近の映画、見た? これでは20キロだかなんだか激ヤセして歩く骸骨になって出てくんの。映画はサイコホラーでなかなか面白いぞ。