『ブリジット・ジョーンズの日記』1&2


週末に1&2のDVDをまとめて借りていっきに見ました。1は公開当時に映画館でみたけれども、2は初見。出版社PR部からTVレポーターに転進したブリジット、その活躍の舞台はなんとタイにまでひろがってしまうのがパート2。コリン・ファースはあいかわらずダンディで、おぽんちヒュー・グラントはさらにおポンチ度アップしててかわいいです。しかしまあ舞台設定は大掛かりになっても、やはり2はいまひとつ。
さてなぜこの機会に見なおしてみたかと言うと、実はBBCドラマ『高慢と偏見』(J・オースティン原作)高慢と偏見 [DVD]を借りてみたばかりなので。
知ってました? 『ブリジットジョーンズの日記』がJ・オースティンの原作のパロディだったって。私は公開当時ぜんぜん知りませんでした。そもそもブリジットって人のリアルな日記、つまりノンフィクションなんだと思っていたぐらいだし。原作者ヘレン・フィールディングも認めてますが、ブリジットのヒーロー・ダーシー弁護士はこの『高慢と偏見』のダーシー卿にインスパイアされてできたキャラ(ってかそのままじゃ!)だそうです。今から10年ほど前、BBCでオースティンの『高慢と偏見』がドラマ化され、ダーシー卿を演じたコリン・ファースにイギリス中の女性がうっとりと夢中になった。ヨン様ブームみたいなもんでしょうか。そこで『ブリジット』の原作者はヒーローとしてそのまんまダーシー氏を登場させてしまった。そこまではよくある話。さらに映画で同じ役を同じ役者(コリン・ファース)に演じさせてしまったのが面白いところです。登場シーンはまるきりBBCの『高慢と偏見』そっくり。そして『高慢』にはお調子者のライバル男が登場するんですが、そいつをさらにお調子度合いをヒートアップさせて、そういうキャラならお任せのヒュー・グラントに演じさせているのも面白い。こうした裏事情というか計算をわかってみるのと、知らずにみるのとでは映画の趣がずいぶん違うと思いませんか。ぜひとも『高慢と偏見』をみてから、この映画(1だけでいいと思います)を見直してみてください。実によくできたパロディなんだってことがすごくよくわかりますから。ただし『高慢』は5時間の超大作なので、根性がいるかもしれませんが。