『曲がり角の彼女』第9話


妊娠検査薬を購入する千春(稲盛)。えー、仕事の休み時間に職場の近くでゲットするかぁ?との疑問はアリつ、職場で落として拾われ一騒動のお約束がテンポがよくてGoodでした。見られてマズイ相手には悉く見られてしまう。家に帰れば、ふいに上京してきた父親にも見られちゃう。とっさに「と、友達に頼まれて」なんてごまかすも、父は「もう子供じゃないんだから、そんなごまかす必要はない」と言われて、しゅん。隠さなきゃと意識したものほど、ポロリポロリと露見してしまう。現実もあんがいそういうもんだったりします。でも要副社長にばれなかったのには、ホッ。
とりあえず要&稲盛カップルの動向チェックから。
稲盛父に要が「(彼女とのことは)ちゃんとまじめに考えています」と宣言、そのふりだけでラストシーンのプロポーズ「結婚しようか」へと快進撃。は、はやっ。33歳の千春よりも28歳の副社長のが結婚に焦り気味なのは、前彼女に遠距離恋愛になったとたん結婚されたのがトラウマなのね、きっと。初デート(っぽかった)でいきなりプロポーズ。それはいいけど、副社長の私服がイケてないー! ああいうのが今年の流行なのか…わからんっ。要潤はフォーマルのが似合う。
今回の主役はエリコ(青木さやか)でしたね。
先週の展開からおさらいすると、長年の親友シマケン(袴田)と深酒して一線を越えてしまったエリコ。当初は「なかったことにしよう」と示し合わせてみたものの、「でも、やっぱりなかったことなんかにできないよ。もう二度と会わない」と一方的に絶縁宣言。そして今週、あの夜の一回で妊娠してしまったことが判明。騒ぐエリコ。悩んだあげく相手に事実を告げる。シマケンはたいして動揺することなく(器がでかいのか、慣れているのか…)、黙ってペットボトルの水で喉を潤し、エリコに向き直り、そしておもむろにプロポーズ。「じゃあ友達やめて、夫婦になろうか?」。いいねー。シマケンとして袴田君が登場した時点で1回限りのゲストとは思われず、こうした展開は予想の範囲。でもプロポーズが予想以上にさりげなく爽やかで、それを受けるエリコの泣き笑いも可愛くて感動的。大満足なのでした。
しかしアレだな。妊娠が判明したら女は相手につげるまでの間に、自分の中であれこれあれこれと思い悩む時間がある。ところが相手の男には「できちゃった」といつもふいうちだ。しかも女はその爆弾炸裂の瞬間、男の一瞬の揺らぎを見逃すまい、不実さと誠実さの境目を判定しようと目を凝らしているわけだ。男性も、ちと気の毒だね。しかも今回のように職場(自動車修理工場)でだと、当然、周りは聞き耳立てているでしょうし、さらにお気の毒。ま、ドラマだけどね。現実で公衆の面前でプライベートな大爆弾を投げる女はドキュンか、相手の男に恨みがある場合だけでしょう。
バーのマスター(高知)の一喝がGoodでした。SEXや妊娠を「事故」とか「できちゃった」とか騒ぐ千春たちに「お前ら、そんな軽い言い方をするな!」とマジ怒り。びっくりだったけども、それがなかったら、彼女らのあまりの軽い言動に視聴者もちょっと引くとこでした。脚本と演出に気遣いがされてます。
来週はシマケンとエリコの結婚式。見終わって幸せな余韻が残るこのパターンを最終回までキープしてくださりませ。