『夢で逢いましょう』


TBS木曜日夜9時からの連ドラです。見ている人がとっても少なそうなこのドラマ、アタシは見てます。オーソドックスな展開(古臭い)にTBSらしい丁寧(ちんたら)なつくり、ゆえに(にもかかわらず)かなりはまっております。
押尾君がいい。仰天俺様発言の押尾学とは思えない、奥手歯医者の愛らしさ。「奥手」は苗字ではありません。矢田ちゃんに対して本当にオクテなんです。あの押尾がありえない、とこが逆説的に可愛さをかもしだす。いやぁ、初めて押尾君をかっこいい…?とか勘違いしかけてます。かなりどうかしてるよな、オレ。この押尾ブーム、一時的な錯乱だと思います。でなかったら困ります。ヤツがゲスト出演した『チューボーですよ』までもチェックしちゃったしな。何を作ってたかなぁ、ケーキだったような気がする。とにかく押尾君の言動チェック(意外と爽やか君だったので逆に笑えました)に忙しくて料理のことはあまり憶えてません。でもさケーキとかキライそうだよね、このヒト。セーラー服のオンナノコから「調理実習で作ったの」ってクッキーをもらっても、「ふーん」ってもらうだけもらって、そのまま表情を変えずに焼却炉へ捨てちゃいそう、ってそれは勝手すぎる妄想です。
ドラマは本当にまったり。矢田ちゃん演じる歯科衛生士が自分の夢と人生のパートナーをみつけるはなし。ああ、なんて〜、おーそどっくすぅー。はらはらするようなことはほとんどなく、たまにちょっと小さなどきどきがある程度で、心臓の弱いヒトにはいいですね。当初はライバル役としてIT社長(ヘンなやつ)がでてきたりの波乱(遊び)はありましたがいつの間にか消え、中盤は歯科医(押尾先生)と幼馴染(永井大)の間で揺れる乙女心。っていうか、先々週まで矢田はどっちにも特に興味はなさそう。恋愛ドラマよりも、自衛官の父(長塚京三)と娘(矢田)と祖母(野際陽子)のほのぼのファミリードラマが中心でした。パパ、検診で癌騒動なんてお約束もあり。影でアタシは不完全燃焼。
ところがです。先週、お出掛けして見損ねていたら、なぜか怒涛の展開をしているじゃありませんか! 押尾さんが突如積極的なアプローチをし大活躍、今週冒頭にはもう二人が結婚を意識しているところまで進んでいたのでした。えー、あれだけちんたらしていたくせに、最終回間近になったとたんに一気に展開すんなよな。アタシってば一番いいところを見逃したんじゃないっすか。ああ、ショック。ま、とりあえず今週(もう先週か)は、そのつづきで、矢田&押尾ちゃん、もとい、矢田ちゃん&押尾の谷中下町デート(せんべい屋巡り、神社へおまいりなど)のほのぼのシーンに舌鼓を打ち、高台でのプロポーズシーンに生唾を飲み、矢田ちゃんの御宅を正式に訪問し「娘さんを絶対に幸せにします」と頭をさげる押尾に、ときめく。なんてふうにそれなりに見所がありました。さて続きが楽しみです。
ところで押尾君、かつぜつが悪いにもほどがある。ヤツは唇をほとんど動かさずに口の中に音をこもらせるから、マイクでもちゃんと集音できないんですな、おそらく。技術をみせろ、TBS!