『恋する遺伝子』

レイ(グレッグ・キニア)に一目ぼれし恋は一気に加速して同棲へむけ新居探しまで一緒に行ったのに、引越し寸前に男の二の足で破局。部屋を解約して行くあてがないジェーン(アシュレイ・ジャッド)は、やむなく同居人募集中の同僚エディ(ヒュー・ジャックマン)の部屋へ。ところがこのエディ、マンハッタン中のオンナを制覇する勢いのくわせものプレイボーイだった。男という種にほとほと失望したジェーンは雄牛の習性に男の浮気を重ね、「男は種牛と同じ、一度交尾した相手にはもう興味なし」という新説を展開して…ラブ・コメディ。
アシュレイはちんまくていまでもかわいいけれど、やはりときどき老けたなぁと。猪突猛進でおきゃんなキャラでもじゅうぶん魅力的だが、この年ならば穏やかで理知的なしっとり路線のがいいんじゃないのかなと思いつつみてました。そう考えると、幾つになっても「きゃあきゃあ」なミーハーオンナをやれるメグ・ライアン、本人は不本意かもしれませんが、すごいよね。
さてアシュレイ演じるジェーンは二人の男とかかわりあいます。グレッグ・キニアヒュー・ジャックマン。甘系とワイルド系のいいコントラストですね。
最初に盛り上がる相手を演じたグレッグはアイドル顔の中年。どこか見覚えがあるので調べてみたら、結構あちこちにでておられます。『ユー・ガット・メール』にも。うーん、どこにでてたっけ、主役二人しか記憶にないが。アタシの記憶に残っていたのは『ベティ・サイズモア』での彼。レニー・ゼルウィガーが昼メロにでてくる医者にはまった主婦(ヨン様にはまった主婦みたいなもんか)に扮し、キレてテレビ局まで押しかける狂騒譚。この作中メロドラマで、カメラ目線のアイドル笑顔白い歯キラリしていたのが彼でした。「きもすぎる〜」と笑いつつも、目がくぎつけになる印象深さ。サンダーバードの人形にそのまま皺だけ書き足したような顔立ちだよな、というのは言いすぎか?
さて、プレイボーイを演じるヒュー・ジャックマン。『ニューヨークの恋人』のダンディぶりにときめいて、彼目当てで『遺伝子』を手にしたのでしたが…そりゃ、惜しみなくさらされた肉体の鍛え上げられた風情は「うーむ、すごい」と楽しめはしたけれども(楽しむのかよ、オレ…)、あの公爵様の紳士っぷりは何処やら。ただのだらしな男じゃんかー!ふっ、むなしいのう。
アシュレイの親友役もどこか見覚えがと思えば、『オンリー・ユー』『忘れられない人』のマリサ・トメイなのでした。
映画はおもしろくなくはない。けどもね。うん、そんなに期待しないでみればおもしろいというレベル。さほど長くないので暇つぶしにはよいかもしれません。