「シソクエンザンってわかる?」


ここは職場。あるシステムの説明を受けていたときのこと
「シソクエンザンってわかる?」
振られて目がテンになりました。
脳内フル回転で渦巻く変換そして疑惑。シソクエンザンって四則演算だよね?それって+−÷×のことじゃないの?え、他にあるの?それともマジで+−÷×のこと?で、それがわかるってどういう意味よ?言葉の意味を聞いてるの?それはそれで失礼な話だが。「あのぉ、アタシにケンカ売ってます? そりゃアタシだって小学校ぐらいでてますから(怒)」など言い返しそうになるのをすんでのところで口中にとどめ、「え、え、え?」と戸惑ってみせるアタクシ。ああなんて大人な対応だこと。そんな戸惑いを委細気にせず説明を続けようとするメンター、
「シソクエンザンってのはさ…」
ちょ、ちょっとまてー! どどど、どうしますよアンタ。アタシはいちおうSE歴十ウン年のベテランです。この世の中に絶対に四則演算のわからないSEなどいないっ!存在意義がないっ!!いや、SEに限らずか。
「あのさ、アスタリスクってあるじゃんか、A*ってやると、A,AB、ABCは選択されるけど、XYZは選択されない。で、*でなくてこれがピリオドだと……」
ちょちょちょちょっと待て!! それをUnixの世界では四則演算というんかー! アタシは汎用機畑出身で、Unixはもっか勉強中なのである。で、こそっと訊いてみる。
「あのぉ、それワイルドカードですか?」「いや、シソク、あ、セイキヒョウゲン(正規表現)か」「え…(一文字もあっとりゃせんやん)」
その後もメンターはなんども正規表現を四則演算といい間違えておりました。もう癖になっているのかも。想像してみ。いきなり「おめー、九九って知ってるか?」と聞かれたようなもんでっせ。そりゃアタシの知らない別のククってモンがあるのかと思うって。