角田光代著『庭の桜、隣の犬』


「将来のビジョンをみつけること」が口癖の夫がふいに会社の近くに寝るための部屋を借りると言い出した。妻はふいうちにちょっとだけおどろいて抵抗をみせるものの実は内心さほどの動揺もなく、なしくずし的にその状況を受け入れる。両親、義母、義妹らとの日常のちょっとしたごたごたがあり、夫の浮気疑惑もあって、そんなこんなも日常として淡々と生活していく夫婦の日常をのぞきみしたようなお話。