人口減少?


アタシが子供の頃にはどんどん新設されていた小学校や中学校。学区の再編で新設された学校へと振り分けられた同級生たちを、残留生徒全員でお見送りする式典のようなものを校庭でやったよな、なんてことを思い出す。しかし今はその逆、あっちこっちで統廃合がしきりなのだね。使われなくなった学校をどうするか、なんて話し合いが各地域でなされているようで、小学生の数ぶんだけさがったシーソーは、それよりもいくぶん速い勢いで老人の数の側があがっていく。だったらリフォームして老人ホームにすりゃいいじゃんか、と思うのは考えが浅いだろうか。
まあそんなことを思うきっかけになったのが人口減ニュース。

少今年5月1日時点の日本の総人口が前年同期より約5万人減少していたことが18日、総務省の推計人口(確定値)で分かった。前年同期比でマイナスとなったのは毎月のデータを取り始めた1950年以来初めて。

5万人! ダイエーの余剰人員が2万8千人、東京ドームでは野球時にはスタンドに5万5千人が収容可能。コンサートではアリーナを使えるがスタンドの一部が使えないので、約5万人ぐらいか。広さと同じ尺度であらわすならば東京ドーム1個分の人口が消えたということになるのだ。
しかしこの人口減少は一時的な現象に過ぎないとも記事にはあった。海外旅行で日本を離れている人数(と渡航してきている人数)をも換算に入れているため、この起算日がミソになるらしい。5月のゴールデンウィークは毎年大量に日本から人が減り、一昨年はサーズの問題(もはや懐かしい話題じゃ)で渡航者が激減していた。そのせいで今回の数値が日本の人口減少の最初の兆候とみなすにはあたらずと。なるほど。じゃあ、6月はどうなのよと思うが、この推定人口は「直近の国勢調査のデータを基に、最新の出生数や死亡数、海外旅行も含めた出入国者数などを使って算出」しているので、結構アバウト。あまり5月はどうよ、6月はどうよ、と小さなレンジでつついても意味はなさそう。
さて、人口は減るのか。それは減るだろう。周囲をぐるりとみわたしても、生涯一人も子供を持たない独身や夫婦ものがアタシも含めずいぶんといる。逆に夫婦2人に対して3人以上子供を持っている家庭は、いないこともないが、少ない。生まなきゃ増えないし、減るほうは自然に減っていく。これじゃ減っても当たり前だ。しかし一方で労働力として日本に働きにきている外国人が増えている。彼らがこのまま日本に定住するというパターンができてくると、また違った傾向が生まれるのかもしれん。
さて、どうなる。個人的には日本はもう少し人が減って、電車で他人とひじがぶつかり合うことのない距離を保てるぐらいになればいいように思うが。