ドラマ『妻の卒業式』全5回


NHK第一放送/月曜9時/2004年6月28日〜7月
出演:岡江久美子三宅裕司高野志穂山田純大、パク・トンハ、小倉一郎石井苗子淡路恵子ほか
主題歌:尾崎紀世彦また逢う日まで
現在やっているドラマでちゃんと見ているドラマはなくなってしまったが、これだけは全部見ていた。夫の三宅裕二にいきなり熟年離婚をきりだされてしまった主婦の混乱と再起をコメディタッチでえがいたお話。
妻に落ち度らしい落ち度はなく、夫の方にほかに女ができたとか、妻を嫌いになったとかいう理由があるわけではない。ありえないような、いや、昔だったら絶対にありえないんだろうが、今ならありえなくもないような理由なき離婚。商社(だったかな?)でリストラをしていく人事サイドの仕事をしていた夫は、その過程でふいに現在の己の生活や人生にむなしさを覚える。「俺っていったいなにをやっているんだろう?」立ち止まり、そして自分のいま抱えている「立場」というもの(会社員であること、夫であること、など)から降りてリスタートくなってしまうのだ。そして娘から婚約者を紹介された晩に、夫婦でしみじみとしているつもりの妻の話をうつろに聞き流していたら、ぽつりと「別れてくれないか」と口をついてしまったのだった。「いやだ、悪い冗談を」「いや、冗談じゃないんだ」。というのが発端。
まさに青天の霹靂で当初はキーキー騒ぎまくった妻(当然だが)だったが、夫の気持ちを少しずつ理解するようになり、最後にはよき理解者になって自分自身も自立した道を模索しはじめてしまう。ドラマだもんな、こんな理解のある妻っていねーだろ、とアタシはせんべいぽりぽりしながら(ってのは比喩ですが)みてました。それでもなんとなしにリアリティが漂うのでおもしろかったな。誰だっていくつかは社会的にも家庭的にもいろんな「立場」ってものを持っていて、それに見合うように自分を演じていたりするじゃない。たまーに、しんどくなることがある。しんどくなって降りたくなる。といっても普通はそういう衝動は、衝動のままにわりと我慢して納得していく。アタシなんかは衝動のおもむくままに何度も降りちゃった口なので、だんなっちの行動にも頷いてしまった。
あ、時間だ。この続きは夜に追記するかも、しないかも。