訃報中島らもさん


階段から落ちて重症というニュースを数日前に耳にしたときには「またあのおっちゃんが、アホやな〜」と気楽に流してしまった。まさかお亡くなりになるだなんて誰が想像できただろう。おちゃめなおっさんのことだから、もしかすると棺おけから起き上がってきそうだなんて、そんな気もしてしまう。でもホントなんだね。謹んでご冥福をお祈りします。
らもさんといえばアタシはやっぱ「明るい悩み相談」だな。朝日新聞に連載中に熟読してました。天下の朝日がこんなもんを掲載するだなんて、んもーなんて面白いことを!と、そして本がでたらすぐに買って、うん、ホントに大好きだったなあ。彼の小説もいいらしいが、実は小説のほうはまだ一冊も読んだことがナイのだよ。友人に「『ガダラの豚』はいままで読んだ小説の中でも最高傑作だったかも」みたいに推薦されたことがある。そんなにすごいのならばいつか読まないかんな、でもそんなに最高なもんを読んでしまうのももったいないよなぁ。図書館で見かけるたびに「いいや、今日は。この次の次くらいに借りよう」みたいなことを繰り返していた。これをきっかけにして、よし「次こそは借りよう」。そういえば彼の主催劇団のリリパットアーミーもいつかいつかと思って未見のままだったな。でもこれはそのままでもいいか。
リリパットつながりで、ニュースを聞いてまっさきに思い浮かんだのが、わかぎゑふさんのこと。戦友のようでもあり腐れ縁のようでもあった彼女はこの訃報をきいてどんなにかショックを受けたことであろう。今宵は酒を飲みながら「まったく、バカだバカだと思ったら、らも社長は死ぬときまでホントにおバカだったよな」と気丈に笑っているかもしれんのう。がんばれ。
今年は文学界の現役バリバリの人たちがなくなるニュースが多い。せめて天国の本屋を潤しにいったんだなと思おう。死後が楽しみになるかも…なるかいっ。