世界の中心で、愛をさけぶ第4回


1回目を見て挫折したドラマだったが、日本テレビの映画が何度観たかわからんトトロなのでなんとなくこっちを見ていたら、あら、面白いじゃんか。結構夢中になってみてしまいました。
1回目に気になって仕方なかった山田孝之君の眉毛も初見のインパクトが薄れ鑑賞の邪魔にならず(薄くしたのかも)、いくぶん硬さのみられた綾瀬はるか嬢も慣れたのか感情表現が豊かになって明るく可愛らしい。このふたりのカップルがとても自然で、一緒にいるのが当たり前のような空気をかもしだしていた。アキが100m走で自己ベストを出したときにふたりで喜び会うシーンにはかなりジーン。彼女のことを我がこととして体中から喜びを発散させる山田君の姿からは、朔太郎がどんなにアキのことを好きかが赤裸々に伝わってきて、こんなに大喜びしてくれるまっすぐな気持ちの彼氏がいるって、なんかアキちゃんがウラヤマシーなあと、ううっ。
17年後のシーンとのバランスもよかった。え、あの朔ちゃんがなぜたった17年でこんなにしなびちゃったの!?と驚愕させた緒方直人の老けようも*1、多感な時期にかくも一途な恋をした相手を失えばこうなるよと、むしろ痛手から立ち直れないままよろよろ生きた17年を納得させる説得力に変わっておりました。かくして好意的視点に立って見なおせば緒方直人ってお父ちゃんの緒方拳さまに似て、心には少年が住んでいるようなよさがあるからやっぱ朔ちゃんに通じるものがある、適役じゃんか、なんて思ったりもし。ドラマでは17年後の葛藤もしっかりと時間をさいて描こうとしているようで、原作の舌ったらずさにがっかりしたアタシには逆にそれが期待となって次につながりそう。それは17年前のアキの闘病の描写においても言える。しかし描かれれば描かれるほど、せつないのぅ(涙)。来週は朔太郎の腕の中でアキが倒れちゃうみたい…ううっ。
そんなシリアスな話なのになぜか「家政婦は見た!?」ふうな松下由樹の存在感。あ、アンタいつの間に!? 肝心要なシーンではすべて影に日向に立ち聞きし、そして聞かれた相手に見つからないように忍びの者もかくやとこっそり姿を消す。前後の事情をすべて見透かし、的確な助言と小道具を与え高校生達を影で操るフィクサー、その実態は体育教師兼陸上部顧問。これは半分ギャグのつもりでほくそえみながら演出しているに違いない。でもそれがまたこれから悲劇に向かうであろう本編を中和する和みにもなっていた。
ところで東京へ行っちゃった龍之介役の子、香取慎吾に似てるよね。顔つきだけじゃなくて、声も表情も演技の癖も。若くてシャープにしたらこうなりそう。すわ隠し子か!?……って幾つの時の子だよ、ありえねー。

*1:すみません。でも緒方さん歳のわりに老け顔すぎでは…