東京39.5度、市原40度。


ちなみに東京の緯度は35.5度、日本人の平熱はだいたい36〜37度くらいだそうだ。
梅雨に連日35度越えってどうゆーことよ!と悲鳴を上げていたら、それどころじゃなかった。39度ともなるともはや眩暈、35度が可愛くみえてくる。40度なんて目の前じゃんと思えば市原市では超えてるし。うー、こんな日々が続くと体の感覚もくるう。29度なんていったらさぞや涼しかろうなんて気にさせられて、なんかおかしいよね、今年の日本の夏は。日本はもはや温帯でなく実質的には亜熱帯になった、なんてなことが言われて久しいけれど、まさに実感。今の文部科学省お墨つきの小学生用地理の教科書にはなんと書かれているんだろう。根本的に温帯だとか亜熱帯だとかの判定ってのは国土地理院の自己申告か、それとも世界のどこかに絶対判定をしている組織があるんだろうか。後者のような気はするが、トリビアあたりでやればと思うが、あるいはアタシが物知らずなだけで日本人の常識だったりして、うは。
今年の夏のヘンさは暑さだけにとどまらず、福井と新潟の洪水も異常気象の一端。洪水のしんどさを目の当たりにしてしまうと、暑いぐらいでヒーヒー言ってちゃイカンなという気にも。
>不潔な泥にまみれたおうち。流しても流してもわき出る泥。
これはニュース映像をみた友人の言、まさしくそんなふうだった。泥水で茶色く染まった家の中。ホウキやモップで泥水を掃きだしても、外と中の区別がつかないほどに室内は泥まみれ。粗大ゴミと化した、家具、蒲団、畳、浸水した部屋にあった諸々のモノタチが、玄関先に山積されていて。家具や蒲団は買いなおせても、アルバム、写真、手紙など思い出のつまったもう取り戻せないものもある。泥まみれになったが家が残ってさえいれば…でも実際問題として、また其処に住むためには、掃除して床板や畳を張り替えて家具や寝具を揃えて、考えるだけでも気が遠くなる作業が待っている。
しんどい。しんどいとしか言いようがない。そんなしんどすぎる状況でも人は結構たくましい。「自然災害には勝てないよ」とサバサバと答えてせっせと土砂を運ぶおじさん、学校の掃除をする子供たち。極めつけはNHKのニュースでインタビューにこたえていたおばあちゃんだ。浸水した家屋の土間あたりに立ち、後ろには居間の泥水を掃き出す嫁らしき女性の姿。ばあちゃんは言う。
「どんという音がしてなにかしらと思ったら、もうすぐにむこうから水がどーっと入ってきたの。ホントに一瞬のことで、お父ちゃんなんか新聞を読んでいたカタチのまま、こっちまで流されて来ちゃったんだよ」
新聞を読んだまま流されてくるオヤジ(たぶんおじいちゃんよね)…えーと、すみません、笑っちゃいけないんだろうけども、想像しちゃったらなんだか微笑ましくてつい。本人たちにとっては笑い事ではなかったろう。それでも家族全員が無事だったのならば、きっと半年もたたないうちに一家にとってのお宝話になるんじゃなかろうか。「オラがよ、新聞読んでたらそこのはじまで流されちゃってよ」「ホントに父ちゃんったら固まったまんまね、宙に浮いたようになってひゅーってねぇ」「あんときはびっくりしちゃったがよ、がはは」みたいに、是非ともお宝話にしてほしいもんである。