アタシがアラレちゃんだった頃(3)


笑っちゃうほど似合わないメガネを買い、本心をいえばまったく笑えないという状態なのよね、というようなところが昨日の話。で、今日はそのまた続きというか、一日経って少しおちついてみるとちょっと感じ方が変わっていたのでしつこく書いている。
似合おうが似合わなかろうがこの先少なくとも5年は付き合っていかざるおえん、作り直すにはあまりにも高い買い物だ、いい加減覚悟しないといかんだろう。今日はまだ、仕事場には元の接着メガネを掛けてゆき、家路の途中、JRのトイレで「新しいのに慣らさねば」と架け替えた。そんなふうに実践目標は緩めに、そろりそろりと足慣らしをしていこう。いっそのこと職場が変わったタイミングにあわせてメガネも壊れてくれていればよかったのに、うじうじ、なんてなことをいつまでもやっていても埒があかんのはわかっちゃおる。じれったかろう、じれったいよね。どうせ奇異の目にさらされるのは、初日のみ。明日は職場にこのメガネで行く、、、行くぞっ! と覚悟が決まったところであらためて、見たくないけど鏡をみてみようか。
ふーん、これがこれからの5年間(推定)のアタシの顔かあ…これが……はぁ。
まあ昨日思いつめたほど悪くはない。ってかそういうふうに思うしかないもんな。冷静に分析しちゃえばなんてこたーない、今まではわりと大きめで色の濃いメガネの縁で隠蔽されていた実物(つまり顔)のアラが、色とともに存在感の薄まったメガネのせいで目立つようになってしまったということなのだ。しかしなあ、なんとかもう少しまともになんないかなあと、まじまじと観察。あ、なんか見えてきた。メガネと顔はそんなに合わなくもないんだ。顔と髪型はもとから合っているし。ところが、メガネ+顔+髪型で三位一体になったときに、いよいよヘンになる。そうかバランスが悪いのだ。よし、なんとかしてみよう。
(なんとかしている最中)
えー、前髪を切ってみました。どうだ、少しマシになったかな?? なんで前髪を切ったかというと、現在の髪型は黒いロング。ピンで後ろにあげていてもサイドと前髪が少しばかり重っ苦しい、そしていささかやぼったい。そのやぼったさも元のメガネのやぼったさに合っていたのだが、メガネ売り場の女店員さんがそうであったように無印良品のメガネってやつは、たぶん無印の売り場にたくさん徘徊している、毛色の薄いベリーショートなボーイッシュでキュートな姉ちゃんに一番似合うようにデザインされているんじゃないだろうか。そう良品計画ってやつは、顔の中央から人間を無印化していこうという姑息な計画に違いない。あな、おそろし。無印のフレームは頭が重いと似合わない。だからアタシには似合わない。ならば似合うような無印的髪型をせよ、髪に合わせて無印的服装をせよ、そして身も心も無印色に染まってゆけ、ということなのだ。簡単な話なのであった。いや、もっと簡単に言うとこういうタイプのメガネをするには若さが足りないとってこともあるけども、それは置いとく。置いとくんかい!って? いいんだよ、できることからコツコツとで。
さて髪型。以前一度ベリーショートにした7年前、あんときはボーイッシュを通り越して男みたいになってしまった。あの頃よりも女性ホルモンが足らなくなっていそうな今、ベリーショートにしてみたら、オヤジになってしまうのではないかしらん。
ああ、もう。いつまでうじうじして見苦しいったらないね。そのくせ喉元過ぎると熱さを忘れるのも早い。「メガネが似合うよねー」とよく褒められていた先代メガネも、実はなじむまで数年掛っていたのだった。前のを買ったばかりのときにもこんなふうに騒いでたことを、今うっすらと思い出しつつある。だったら今回のも、数年後にはしっくりいっているんじゃなかろうかと願望込みだが、たぶんおそらく、いやきっとそうなるだろう。顔はメガネにあわせて進化する。