西村京太郎著『おれたちはブルースしか歌わない』

あるアマチュアバンドの練習場の近くで私立探偵が殺され、その半年後、盗作されたバンドの曲が地方のラジオチャートでヒットしはじめる。ふたつの事件に接点が!?バンド仲間が真相究明に乗り出す青春ミステリ。
時刻表ミステリでおなじみの著者が、30年前の青春ミステリ華や無かりし頃に出版社からの依頼で書いた異色作と。ふーむ、たしかに異色でありまして、なんか手馴れてない感じはいなめないし、古くさい。初出は1975年でノベルズ化が2001年。なぜいまさら?
30年前というと1970年代、どんな青春小説があったのか。乱歩賞なら小峰元の『アルキメデスは手を汚さない』が1973年、栗本薫の『ぼくらの時代』は1978年。